はじめに

株主優待を皆様は重視されますか?株主優待目当てで投資されている方、もらえるならもらいたいという方、優待よりは配当が良いという方、優待への考え方も様々だと思います。

NISA(少額投資非課税制度)が拡充したこともあり、優待に興味のある投資家を取り込みたいという狙いや株主還元、企業をもっとよく知ってほしいという意図から、優待を新設する企業も増えています。その一方で、廃止している企業もあるので、それぞれの企業の考え方によるといえます。


優待のメリット

株主優待を出している企業は、そのサービスや商品に自信を持っていることが多いため、投資先の選定基準としても有用です。株主優待を活用して投資先の商品やサービスを知ることが投資家として企業の今後を考える参考にもなるでしょう。株主優待の拡充や新設は株価にも影響を及ぼす可能性もありますね。人気の優待を出している企業は個人投資家が株式を手放さないことも多く、下値が限定的である傾向にあります。

株主優待は株主還元の手段の一つであり、企業は株主優待を設けることで、企業の商品やサービスをより身近に感じてもらい、投資家の満足度や参加意欲を高める効果があります。投資家にとっても株主優待を受け取ることで投資の総合的なリターンを向上させることができたり、限定商品や特別なサービスを提供されることもあり、特別感や満足感を得ることができます。

今回はこの春に株主優待の拡充や新設をした企業を一部ご紹介します。

セブン&アイ・ホールディングス

まずは有名企業のセブン&アイ・ホールディングス(3382)が、2024 年 4 月 10 日開催の取締役会で株主優待制度の導入を決定しました。基準日(2024 年初回 8 月末日・2回目以降2月末日)の株主名簿上で100 株以上保有している株主にセブン&アイ共通商品券か社会貢献活動団体(WFP 国連世界食糧計画)への寄付を選べる優待が受けられます。保有株式数や継続保有期間(継続保有期間3年以上でグレードがアップ)によって内容は異なるようです。10日は決算発表の日でしたので、株価は決算の影響を大きく受けたようです。

クスリのアオキホールディングス

3 月 19 日にクスリのアオキホールディングス(3549)が株主優待制度の拡充を発表。現行(2023 年 5 月 20 日基準日までの株主優待)では、最低保有株数が300 株以上1,500株未満で、株主優待カード(グループ店舗での買い物金額から5%割引き)または地方名産品(2,000 円相当)がもらえるという内容でした。

変更後は、最低保有株式数100 株以上300株未満で株主優待カード(グループ店舗での買い物金額から3%割引き)、Aoca ギフトカード(2,000 円分)、Visa ギフトカード(1,500 円分)、地方名産品(2,000 円相当)の中から一つを選べるという内容に。100株から優待がもらえるようになったのは嬉しいポイントなのでは。ただ、株価には今のところあまり影響がないようです。

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