はじめに

新NISAで買いやすくなる銘柄

まずは、通信のソフトバンク(9434)です。同社は4月25日に1株につき10株の割合で株式分割を発表しました。今年10月からは現在の価格から算出すると2万円弱で購入可能となります。同時に株主優待制度の新設も公表し、100株以上を1年以上保有する株主を対象に、PayPayポイントを1,000ポイント贈呈(保有期間については、初回分は25年3月31日から26年3月31日まで)するとしています。

昨年1株につき25株の割合で株式分割をしたNTTが現在新NISAで人気となっていますが、配当利回りなどソフトバンクに見劣りするため、同社に資金が流入する可能性があります。

日立(6501)も4月26日に1株につき5株の割合で株式分割を発表しました。同社は日本でいち早く、日立化成や日立建機など22社を数えた上場子会社を売却、完全子会社化しました。同時に新たな分野で成長を目指す体制を築き、「IT」「環境」「産業」という3部門に集約し着実に成果を出しています。4月には上場来高値を更新しました。

また、4月30日から来年3月31日まで上限2,000億円の自社株買いも公表しています。7月からは現在の価格から算出し、30万以下で購入可能となります。

ソフトバンクやNTTが株式分割をする理由として、若年層を含む新たに投資を始める方に、初めて投資する株式として選択してほしいとしています。今後も両社のように大型株式分割を実施し、購入金額を低くする企業も増加するように思います。

昨年東証が企業に促した、「資本コストや株価を意識した経営の実現」によって、株主還元を実施する企業が非常に増えている印象があります。株式市場の下支え要因となりそうです。

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