はじめに

30代独身男性は、貯蓄を1カ月5万円以上

これだけの手取りがあれば、それなりにゆとりのある生活も充分可能です。では、30代独身男性は、どのようなことにお金を使っているのでしょうか。

NTTコムオンライン・マーケティング・ソリューションの調査によれば、30代独身男性は貯蓄を1カ月5万円以上しているという結果でした。

この調査は、2018年6月25~26日にインターネットを通じて男女2006名を対象に行われた、「消費者の自由裁量所得と使途の状況に関する調査」です。自由裁量所得、つまりお小遣いのことですが、全世代の平均は1カ月あたり約2万4000円でした。男性のほうが女性より約7000円多く、一人暮らしの人は同居者がいる人よりも約4500円多くなっています。

<性別・居住型別/世代別・居住型別 自由裁量所得の平均値(月)>

NTTコムオンライン・マーケティング・ソリューション「消費者の自由裁量所得と使途の状況に関する調査」を元に筆者作成

1カ月あたりの平均支出金額を性別・世代別で注目した場合、男性の3世代以上で平均支出額が全体の合計平均よりも多かった項目は、ショッピング(30代、40代、60代)、ゲーム(10代、20代、30代、40代)、お酒(40代、50代、60代)、人づきあい・交際(30代、40代、50代)、貯蓄(30代、40代、60代)の5項目でした。では、30代の支出額はそれぞれいくらでしょうか。

<1カ月あたりの平均支出額>

NTTコムオンライン・マーケティング・ソリューション「消費者の自由裁量所得と使途の状況に関する調査」を元に筆者作成

一人暮らしの支出額としては、ショッピングや、人づきあい・交際費が多く、さらに貯蓄が5万円以上という結果でした。

30代独身の平均貯蓄額は約594万円。そのうち48.5%が貯蓄100万円未満

月5万円の貯蓄を10年続けたとすると、単純計算で5万円×12カ月×10年となり合計600万円です。では、実際にそのくらい貯めている人はどのくらいいるのでしょうか。金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(単身世帯調査2023年)」によれば、30代独身の平均貯蓄額は約594万円です。

そのうち、貯蓄ゼロが34.0%、100万円未満が14.5%になっており、あわせて48.5%、つまり約半数が、貯蓄0~100万円未満です。30代独身の貯蓄がある人だけで計算した平均貯蓄額は912万円なので、貯蓄のある人とない人との差が大きくあるということがわかります。

それでも、2018年以降の調査と比べると、貯蓄している方の割合や貯蓄金額はアップしています。多くの人が貯蓄を増やしていることがわかります。

<金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)>

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(単身世帯調査2023年)」を元に筆者作成

病気やケガなどの万一の時には、公的な社会保障がありますが、条件に合わない場合には保障されません。また、手続きは自分でしなくてはならず、手元にお金が払い込まれるまで時間がかかる場合もあります。いざという時のために、月の収入の6カ月分程度は緊急予備資金としてプールしておきましょう。

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