はじめに

億トレは、失敗を積み重ねて自分流の投資手法を身に着ける


最近になって株式投資を始めた人の中には、積立投資ではなく、NISAの「成長投資枠」を活用して、個別銘柄の売買を始めたケースもあるでしょう。1日から数日などのデイ・トレード、あるいは1週間、数週間といったスウィングトレード、それ以上の中期の間に、「安く買って高く売る」、つまり株価の上下動を利用して収益を得る、いわゆる「トレーディング」をしているケースです。

NISAを活用すると利益にかかる税金が免除されるわけですが、このトレーディングでは、同期間の積立投資より大きな利益を得られる可能性があります。大きく儲けたとしても、NISAの成長投資枠では課税が免除されるため、トレーディングでNISA枠を活用するのも十分アリでしょう(「NISAは長期投資と短期投資のどちらで活用すきか」について長期投資論を語る専門家が少なくありませんが、個人的には、より大きい利益が非課税になる短期投資での活用も魅力的と考えます)。

株式投資では、期待リターンと損をするリスクは表裏一体です。つまり、リターンを得られる可能性があるなら、同じように損をする可能性もあるということ。前述のように、積立投資では「途中で積み立てを止めてしまう」行為をNGと書きましたが、こうしたトレーディングでも「損をしたから株式投資を止める」のは「株式投資でやってはいけないこと」の1つです。

筆者はこれまで、数十人にのぼる億トレーダーの人たちに取材をしてきました。投資手法は十人十色、千差万別。どんなトレードの達人でも全勝はできず、負ける時は負けます。ただ、億以上の資産を積み上げてきたトレーダーの人たちは、失敗した時に「なぜ負けたのか」、その理由を考え、分析します。そして、それを次のトレードに活かすことを繰り返し、自分流のトレード方法を身に着けるのです。億トレーダーの人たちは、大負けを含めた幾多の投資経験を経て、独自の勝ち方を確立してきた方々ばかりでした。

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