はじめに

1、2度の損失で「株式投資自体を止めてしまう」のはNG

実は、トレーディングの世界でもやってはいけないことがあります。それは、「損をしてガックリときてしまい、株式投資を止める」ことです。トレードの損失によって株式投資を止めてしまうことを、投資の世界では「株式市場から退場(撤退)する」などと表現します。退場してしまうと、将来得られるかもしれない利益を、自ら放棄してしまうことにほかなりません。

目の前の損失に耐えられない場合、お勧めしたいのが投資金額の引き下げ。100万円を投資して1割の損失を被ると、当然、損失額は10万円です。10万円の損による精神的な負担が大きく、株式投資を止めたいという気持ちに傾いてしまう人は、投資金額を50万円に下げてみてはいかがでしょうか。そうすれば、1割の損失額も5万円に下がります。

それでもやはり精神的に厳しいと感じる場合は、投資金額を30万円、もしくは20万円などと減額し、「投資金額に対して1割、2割程度の損をしても耐えられる」水準を見つけましょう。そうすれば、損をした場合の精神的な負担を減らすことができます。トレードの経験を積み、自分の投資の腕を磨いた後、経済的かつ精神的な余裕が出てきたら、投資金額を増やせばOKです。

ただし、「損切りをするな」と言っているわけではありません。損失を確定する「損切り」は、損切りで得た金額を次のトレードに回すための行為であり、リスク管理を行ううえで重要な投資行動です。筆者が話を聞いた億トレの面々も、大きな失敗と言える損切りのトレードを多かれ少なかれ経験した方ばかりでした。

億トレの人たちが、その後、億を超える資産を築き上げることに成功できたのは、その失敗した時点で退場せず、株式投資を続けてきたからこそ。せっかく、将来に大きな利益を得られる可能性がある株式投資を始めたのですから、1、2度の損失で株式市場から退場だけはしないように意識すべきでしょう。投資金額を減らし、相場の動きをウォッチし続ければ、「どういう時に、どういう銘柄で勝負すれば勝ちやすい」かが見えてくるかもしれません。

※本記事は投資助言や個別の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。

新NISA、自分に合った投資金額をお手軽に診断!マネーフォワードMEプレミアムサービス[by MoneyForward]

この記事の感想を教えてください。