はじめに
還元率の差よりも「100万円利用」の特典に注目
ここまでみてきたように、対象の店舗であればどのカードを利用したとしても最大で16%のポイント還元が受けられます。
ただ、三井住友カード ゴールド(NL)は年間100万円以上利用すると1万ポイントがもらえます。そのうえ、年間100万円以上を達成すると以後の年会費は永年無料になります。
また、三井住友カードプラチナプリファードも年間100万円の利用ごとに1万ポイントがもらえます。こちらは最大で400万円まで(4万ポイント)までもらえます。
これらの利用特典も踏まえて、
・三井住友カード(NL)
・三井住友カード ゴールド(NL)
・三井住友カード ゴールド(NL)(100万円利用達成後)
・三井住友カード プラチナプリファード
を年間10万円・50万円・100万円・300万円利用した場合にもらえるポイントをチェックしてみましょう。
<対象のコンビニ・飲食店で利用した場合>
(株)Money&You作成
表は各カードを利用したときの「還元ポイント数+利用特典−年会費」を「差し引き額」として示したものです。還元率はスマホでのタッチ決済で得られる7%に設定しています。
年間10万円・50万円利用時のポイント数は、還元率が同じなのでどのカードでも同じです。ただ三井住友カード ゴールド(NL)と三井住友カード プラチナプリファードはここから年会費を差し引くので、差し引き額は三井住友カード(NL)と年間100万円利用達成後の三井住友カード ゴールド(NL)の方が多くなります。
年間100万円利用すると、三井住友カード ゴールド(NL)と三井住友カード プラチナプリファードでは利用特典として1万ポイントがもらえます。したがって、この特典を年会費無料で得られる年間100万円利用達成後の三井住友カード ゴールド(NL)がもっともお得になります。
さらに年間300万円利用すると、三井住友カード プラチナプリファードでは利用特典が3万ポイントもらえるのですが、それでも差し引き額がもっとも多いのは年間100万円利用達成後の三井住友カード ゴールド(NL)となります。
ちなみに、年間400万円利用した場合も、年間100万円利用達成後の三井住友カード ゴールド(NL)のほうが3000円分多くなります。計算上、これ以上いくら使ってもこの差は埋まりません。
<通常の店舗で利用した場合>
(株)Money&You作成
上と同様の計算を、通常の店舗で利用した場合を想定して行いました。三井住友カード(NL)と三井住友カード ゴールド(NL)では0.5%、三井住友カード プラチナプリファードでは1%のポイント還元が得られます。
年間利用額が10万円・50万円・100万円の場合は、先ほどと同様です。三井住友カード プラチナプリファードは還元率の面で他のカードより有利なのですが、年会費が重いのでまだお得になりません。しかし300万円になると、利用特典の分で三井住友カード プラチナプリファードがもっともお得になります。
以上を踏まえると、買い物の面においては
・年間利用額が100万円以上…三井住友カード ゴールド(NL)
三井住友カード ゴールド(NL)で年間利用額100万円を達成すれば、以後の年会費はかからないので、三井住友カード(NL)の完全上位互換となります。年間利用額100万円ならば月8.3万円ほどですから、達成が不可能な金額ではないでしょう。俗に「100万円修行」とも呼ばれているようですが、チャレンジする甲斐はあるでしょう。
一方、三井住友カード プラチナプリファードをあえて選ぶメリットは少ないでしょう。
三井住友カード プラチナプリファードではこれまで、SBI証券を利用したクレカ積立で5%の還元が得られていました。しかし、2024年11月積立分からは最大でも3%還元となってしまいます。3%還元を得るためには、年間のカード利用額が500万円以上必要です。月換算で約41.6万円ですし、1年間にそこまで利用できる方は、だいぶ限られてくるのではないでしょうか。
もちろん、年500万円以上使う人なら選ぶ価値があるかもしれません。また、所定のプリファードストア(特約店)で買い物をするとポイント還元率がアップしますので、こうした特典を生かせるというのであればよいでしょう。しかし、ポイント還元率の面では三井住友カード ゴールド(NL)に軍配が上がりそうです。
普段から三井住友カードをどのくらい使うかを検討したうえで、もっともお得な1枚を選びましょう。
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