はじめに
連日の猛暑が続いております。こうも暑いと、ついつい涼を求めて用もないのにコンビニに入ってしまいます。そのたび市場調査をかねて、お菓子の棚を物色するのですが、最近は、箱ものが減って、パウチタイプのものが主流となっています。原材料高の影響による値上げをさけて、少量で価格据え置きといった作戦を取っているのかもしれません。
以前、グミ人気で業績が好調なカンロをこの連載で取り上げましたが、相変わらずグミの人気は堅調で、どこのコンビニに行ってもグミ売り場は一等地にあります。
参考:高まるグミ人気で予想を超え好調の「カンロ」決算で注目した2つの数字とは?
ちょうど先日7月29日に、カンロの決算発表がありましたので、数字を確認してみましょう。
上方修正の期待も高まるカンロの決算
画像:カンロ「2024年12月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(非連結)」
2023年12月期第2四半期の①売上高は15,563(百万円)、②前年比8.9%、③営業利益2,343(百万円)、④前年比32.2%と今期も堅調です。じつは6月24日に、上期と通期予想の上方修正を行なっています。修正後の通期営業利益予想3,810(百万円)に対する進捗率は、61.4%で前期の進捗率52.3%と比べても高いことが分かります。この調子なら、もう一度、上方修正の期待も高まります。
決算短信の定性的情報によると、主力ブランドの「ピュレグミ」シリーズの「ピュレグミプレミアム」の伸長やTVCMによるプロモーション効果と3月からの価格改定があいまって大きく販売増になったとのこと。
それに加えて、直営店舗「ヒトツブカンロ」、デジタルプラットフォーム「Kanro POCKeT」で販売されている高付加価値商品の「グミッツェル」も依然好評を博しています。直営店舗「ヒトツブカンロ」は、4月にオープンした原宿の商業施設「ハラカド」に入っています。わたしは、よくあの界隈に出かけるのですが、外から見ても賑わっており、外国人旅行客もたくさんいます。近々「ヒトツブカンロ」の店舗を偵察しなくてはと思っています。
画像:カンロ「2024年12月期 第2四半期(中間期)決算補足説明資料」
それにしてもグミ人気は止まるところを知りません。決算説明資料によると、ついに四半期ベースで、①飴の売上3,510(百万円)を②グミの売上4,235(百万円)が上回りました。もともとわたしがグミを意識するようになったのは、高校生の娘が毎日のように食べていたためですが、最近は、わたしと同世代の大人も手に取っているのをよくみかけます。味も食感もバラエティに富んでいるため、幅広い嗜好に対応しているのでしょう。