はじめに
最近の自動車保険では、対人対物補償と並び、人身傷害保険付帯が必須項目となっている商品が多いですが、保険金額の設定はいくらが妥当なのか、目安をつけづらいと思っているひとが多いのかもしれません。加入していても内容を知らずに入っていることが多い人身傷害保険を詳しく説明します。
人身傷害保険とは?
民間の自動車保険は、大きくわけて、3つの項目から構成されています。
2. 自身のケガに対する補償
3. 自身の車両損害に対する補償
このうちの、2に該当するのが人身傷害保険と呼ばれています。
自動車事故等により、死亡またはケガを負った場合に補償する特約です。補償の付け方により、契約の自動車に乗車中だけ補償する場合もありますが、補償範囲を広くすることもできます。
2. 歩行中・自転車乗車中の自動車事故
3. 自動車事故以外の交通乗用具に関連する事故
など、さまざまな場面でケガの補償をすることができます。
支払の対象となるのはケガの治療費だけではありません。ケガの治療で仕事を休まなければならなくなった場合の休業損害、慰謝料と呼ばれる精神的損害、救助捜索が必要な場合は捜索費用も支払いの対象となります。大きな事故になると、死亡・後遺障害に対する支払いも発生しますので、支払保険金が高額になることもあります。
人身傷害保険で支払える人の範囲は?
契約の車に乗車中の事故の場合は、乗車中の人が補償の対象です。
歩行中や自転車乗車中の事故、他の交通乗用具に関連する事故など、契約の車以外で起こった事故の場合は、契約に明示されている記名被保険者(主に車を運転するひと)が対象です。ほかに、記名被保険者の配偶者、記名被保険者またはその配偶者の同居の親族・別居の未婚の子までが対象となります。
契約の車以外も対象となるように範囲を広げる特約を付けていれば、ご家族の事故のリスクを広範囲に守ることができます。特に、別居の未婚の子までが対象ですから、進学や就職で遠くに暮らすお子さんがいる場合は、特約をセットすると安心です。