はじめに

各国の金利の状況

今年夏に各国の中央銀行は大きく転換したと言えます。

7月31日に日銀金融政策決定会合で日銀は政策金利を0.25%程度に引き上げる追加の利上げを決定。国債買入額は現在の月6兆円から26年1〜3月までに月3兆円程度へ減額したことに加え、植田総裁の記者会見ではさらなる利上げを否定しませんでした。追加利上げと発言によって、タカ派的(利上げに積極的、金融引き締め方向)な姿勢を示したと言えます。このことが日本株の暴落につながりました。

一方でアメリカの中央銀行であるFRBは、政策金利を決定する7月のFOMC(連邦公開市場委員会)で政策金利を8会合連続で5.25〜5.5%に据え置いたものの、パウエルFRB議長の発言で、早ければ次回の9月会合で利下げを行う可能性があると言明しました。そして9月のFOMCでは想定通り4年半ぶりとなる利下げが決定され、利下げ幅は通常の2倍である0.5%(政策金利4.75〜5.0%) で、年内にあと0.5%分の利下げがある見通しと、FRB高官のハト派的(利下げに積極的、金融緩和的)な発言が相場を支え、アメリカの代表的な株価指数である。ダウ平均は連日で過去最高値を更新しました。

また英中央銀行のイングランド銀行(BOE)は8月に利下げを発表。インフレが和らいだことなどから政策金利を0.25%引き下げ、5.0%にするとしました。2020年3月以来、4年5カ月ぶりに利下げです。日本を除く海外主要国は利下げ局面に移行しているといえます。逆に日本は海外主要国が2022年ごろに次々と利上げしていく中で、金利を上げなかった国であります。

このように金利は私たちの生活や経済、そして投資において非常に重要な要素です。

金利の動向によって、株価や債券価格が大きく変動するため、投資を行う際には金利の動きを常に注視することが重要です。また、金利の変動が経済全体に与える影響を理解することで、より賢い投資判断を下すことができるでしょう。

次回は為替についてお伝えします。お楽しみに。

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