はじめに

使っても良いお金、使ってはいけないお金を分ける

それは、ズバリPayPayで受け取る給与額の上限が20万円でかつその金額を自分で指定できるということです。ここでのキーポイントは、「使える金額を予め決めてしまう」ことです。

例えばPayPayでの支払を、日常の基本的な生活に必要な費用とざっくり決めたとしましょう。その場合、給与として毎月PayPayに振り込んでもらう金額を10万円に設定します。

例えばPayPayでの支払は、友人との交際費とお小遣いと決めたとしましょう。その場合、給与として毎月PayPayに振り込んでもらう金額は5万円と設定します。

つまり、予め使うお金、使える予算を決めて、用途に合わせて振り込み先を指定するのです。これはPayPay決済を採用していない会社でも可能です。

もし、会社で給与払いの口座を2つ指定できるようにしている場合は、ひとつを日常の生活費に使う口座として決まった金額を振り替えてしまうのです。そこに水道光熱費の引落しや、クレジットカード・その他キャッシュレスサービスの支払を紐付けてしまうと気づかないうちにお金を使いすぎてしまったという事態を牽制することができます。

そしてもうひとつの口座は、お金を貯める口座として指定します。仮に先ほどの使う口座に毎月10万円、差額をもうひとつの口座に振り込んでもらうように設定し、変動があるとはいえ、毎月だいたい18万円くらい入ってくることにしましょう。

この口座からは家賃や住宅ローンの支払を紐付けます。仮にこれが10万円だとすると8万円が残ります。さらにこの口座からNISAに2.7万円、iDeCoに2.3万円合計5万円の積立が自動で行えるように設定します。

恐らく2~3万円くらいはこの口座に毎月残っていくでしょう。このお金は旅行などのお楽しみの予算としても良いでしょうし、まとまった金額をさらにネット銀行などの定期預金に振り替えても良いでしょう。

つまり、使っても良いお金と使ってはいけないお金を給与振り込みの時点で決めてしまうとあとあと楽になる仕組みです。もし給与の口座指定が1つしかできないのであれば、振り込みされる銀行で「自動送金サービス」を利用し、給与日に自動的に別の口座に指定した金額が振り込まれる仕組みを作ってしまいます。

仕組み化ができたら、あとは定点チェックです。できれば半年に1回、それぞれの残高をエクセル表あるいはノートでも良いので書き込んでいきます。普段使っている口座に想定以上に残高があるのであれば、NISAの積立額を増やしていこうかなど、半年に1度ご自身でお金を増やすための「作戦会議」を行います。

これまでたくさんの方のライフプラン相談を承ってきましたが、この初期設定でつまづく方が意外と多いのです。

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