はじめに

人生における学びや教訓を示す格言や名言は、時に私たちの人生の指針となってくれます。そしてこれらは相場や投資の世界にも存在します。特に2024年8月に起こった暴落のように、相場が急変するときにこそ格言や名言が投資家の羅針盤となるのです。本記事では、5つの相場格言や投資家の名言を通じて、暴落時に心掛けるべき心得と実践のポイントをお伝えします。


歴史は繰り返す

歴史を振り返ると多くの格言や名言が生まれ、過去の投資家たちの知恵が今もなお私たちを支えていることが分かります。どんな時も必ず当てはまるわけではないですが、投資の基本として、多くの投資家が参考にしているのは事実です。では、具体的にみていきましょう。

1. 卵は一つのカゴに盛るな

投資における分散投資の重要性を説いている有名な格言です。一つのカゴに卵を全部入れると、落とした際にすべての卵が割れてしまいますが、複数のカゴに分散することで、落とさなかった他の卵を守ることができます。投資においても資産を一つの投資先に集中させることは非常にリスクが高く、特に暴落時には致命的な損失を被る可能性があります。そのため分散投資を行うことは、資産全体の損失を抑えることにつながります。

実践のポイント
・資産の分散:株式、債券、不動産、金など異なる値動きをする資産に分散をして投資をする。
・地域の分散:国内外問わず日本、アメリカ、ヨーロッパ、新興国など様々な地域に分散をして投資をする。
・時間の分散:一度にまとめて投資をするのではなく、複数回に分けて購入する、毎月同額をコツコツ積み立てる(ドルコスト平均法)、など時間を分散して投資をする。

2. 頭と尻尾はくれてやれ

最も安いところで買って、最も高いところで売りたいと考えるのは、投資家なら誰しもが思うことです。しかし「今が底だ」「今が天井だ」と予想し、断言することはプロでもほぼ不可能です。暴落時においても、ここで反発すると予想した価格よりもさらに下落することがあります。逆に、相場が上昇しているときは「もっと上がるはずだ!」と欲が出でしまい、売り時を逃してしまうこともあるでしょう。この格言では、魚の頭と尻尾に例えて、欲張りすぎないことが大事ということを教訓として教えています。

実践のポイント
・買うときは、しっかりと価格が底入りしたのを確認してから買う。また、余力を残して買うことで、さらなる下落にも対応することができる。
・売るときは、欲張りすぎずにあらかじめ決めていた利益確定のポイントで売る。

3. 相場に過去はない

「あの時に売っていれば」「あの時に買っていれば」と後悔することは誰にでもあるでしょう。しかしそれは後の祭りであり、投資をする上では意味がありません。相場が暴落したときも「もっと早く売っておけばよかった」と悔やんでも過去には戻れません。未来に目を向け、できることを考えましょう。

実践のポイント
・過去を悔やむのではなく、過去を教訓にしてこれからの投資について考え、行動する。
・過去のデータだけではなく、「今」のトレンドを把握する。
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