都市部のマンションなど、不動産の取引相場は高値のまま、日に日に手を出しにくい金融資産と化しつつあり、一方で郊外の空き家などは、タダでも売れないケースもあるなど、不動産の価値は顕著な二極化が進行しています。

このように、不動産の価値の二極化が進行している背景には、そのエリアにおける不動産需要の多寡が大きく影響しています。しかし、このようなマクロ的観点を一旦置いておいて、ミクロ的観点でも不動産価値に大きく影響しうる要素はあります。つまり、ある2つの不動産があり、それらがまったく同じエリア、同じ土地面積、同じ築年数の建物がある場合でも、その価値が数倍にも変わってしまう場合があるのです。

もちろん、「一方がゴミ屋敷だったら」「一方が庭木の整備も放置していたら」「一方だけ急傾斜の土地だったら」など、人為的な価値減少や、誰がみても明らかな不動産の環境差など、不動産の価値を左右する要素は枚挙に暇がありません。

ただ、今回は、そんななかでも『道路』をテーマにご紹介します。一見すると、普通の道路に接していて、何ら問題がなさそうな不動産であっても、いくつかのポイントを満たしているか否かで、不可抗力的にその価値は数倍にも差が生じる場合があるのです。実際に、不動産会社の営業マンの多くは、「まずは道路がどうなっているかを調べる」といっても過言ではないほど、道路は不動産の価値を決める上で重要な要素になっています。

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