はじめに
どれくらいご存じ? お札のトリビア
普段、お札を手元においてじっくり見たり、他のお札と比べたりすることはあまりないかと思います。意外な(?)「お札のトリビア」を見ていきましょう。
3種類の紙幣は「横」のサイズが違う
3種類のお札のサイズが、なんとなく違うと感じている人もいるでしょう。
3種類の新紙幣は、「縦」の長さは、3種類とも76ミリと、実はまったく同じです。横の長さが異なり、1万円札が160ミリ、五千円札が156ミリ、千円札が150ミリと、金額が大きいほど横の長さが長くなっています。
なぜ一万円札と千円札の「1」のフォントが違うの?
新紙幣が出たときに、SNSなどで「一万円札と千円札の“1”のフォントが違って、なんだか違和感がある」と話題になりました。千円札のほうは、まっすぐ棒のような「1」のデザインなんですよね。
これは、「識別性を高めるため」だそうで、あえて取り入れているデザインなのだそうです。ぱっと数字部分を見て、判断できるような工夫というわけですね。
お札全体の表面がデコボコ&ざらざらしている理由
お札を触ると、なんとなくデコボコ&ざらざらして、立体感があります。これは、おもにプリンターやコピー機での偽造防止のためでもあるそう。
深凸版印刷という特殊な方法で印刷することで、盛り上がったインキで線や点が印刷されています。このインキのために、触ったときに立体感を感じるのです。
旧紙幣はまだ使える? 新紙幣に交換するには?
新紙幣が出ると、「今までの紙幣が使えなくなるのか」と不安になる方もいます。
ですが、大丈夫。法律で「無制限の強制通用力」が定められているため、特別なことがなければ、定められているものはずっと使えるのです。例えば、五百円札、百円札、十円札など、今はほとんど見る機会のないお札でも、法律上では使えることになっています。
ただ、個人商店などでは、使うことをお断りされるケースがあるかもしれません。今後も現金として使いたい場合は、日本銀行で相談するとよいでしょう。日常生活ではあまりなじみのない日本銀行ですが、本店のほかに、全国に32店の支店と14の国内事務所があります。
ただ、日本銀行にもっていった場合は、100円札は100円に、10円札は10円になってしまいます。古銭買取業者にもっていくと、額面以上のプレミアム価格がついてお得かもしれません。一度相談してみるのもよいでしょう。
キャッシュレスが加速している時代ですが、自然災害が多い日本では、現金を使う機会もたくさんあります。身近な紙幣について、ある程度知識を持っておいて、上手に使っていきたいですね。
※参考情報
・日本銀行「本店・支店・国内事務所一覧」
・国立印刷局「新しい日本銀行券特設サイト」
・政府広報オンライン「2024年7月3日、新しいお札が発行!」