はじめに
生活費は1カ月平均27万5000円
貯蓄をするには、収入アップとともに節約も大切。浪費が多ければいくら収入があっても足りません。総務省の「2019年全国家計構造調査家計収支に関する結果」によれば、都内で暮らす20代夫婦の平均生活費は月27万5000円です。
東京都で働く世帯の消費支出(世帯主30歳未満)
「2019年全国家計構造調査 家計収支に関する結果」より筆者作成
世帯収入の52万5000円から差し引くと25万円の黒字です。税金や社会保険料などにより可処分所得は減りますが、将来のライフイベントのために、月10万円程度は貯蓄に回したいところです。貯蓄は、生活費とは別の口座を利用します。生活費とは別管理にすることで、計画的に貯蓄しやすくなるメリットがありますので、ここは面倒がらずにしておきましょう。
そして、インフレ・増税時代を考えると投資の力が欠かせません。投資を始めるならNISA(ニーサ、少額投資非課税制度)がおススメです。特に、つみたて投資枠で購入できる商品は、長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託とETF(上場株式投資信託)に限定されているので、投資初心者にとって、比較的安心して投資ができます。
2024年1月に新制度になったNISAでは、投資による利益が非課税なのは従来のまま、非課税期間が20年までだったところ無期限になりました。また、投資枠も増え、コツコツタイプのつみたて投資枠と、株式投資などで売却益も狙える成長投資枠の両方を利用することができます。預貯金の残高がある程度になったら、次のステップとしてNISAをはじめてもいいでしょう。
貯蓄・投資をする際には、目的と名義決めも同時にします。目的は、「旅行資金」「マイホーム資金」などが考えられますが、まずは「とりあえず100万円」でもよいでしょう。ただし、その貯蓄・投資はどちらの名義であっても「夫婦のお金」である、というコンセンサスが大切です。投資については、運用方法の決定権も夫婦間で決めておきます。
夫婦のあり方は、家計の管理にも影響しますが、逆もまた真なりです。「夫婦のお金」と「自分のお金」は、どちらも大切にしたいもの。お互いのためにどのようにバランスをとっていくか、双方が納得できる家計を作り上げて欲しいと思います。
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