はじめに

まさか:予期せぬ事態の局面

株式市場の大暴落や、予期せぬ銘柄の下方修正など、想定外の事態が発生する「まさか!」の局面です。2024年には「令和のブラックマンデー」と言われる大暴落がありましたが。数年に1度あった暴落が、最近は2、3年に1度と、暴落の頻度が高まっているように感じます。予期せぬ事態では、精神的・資金的な大ダメージを受ける可能性がありますので、戦略としては「まさか」を前提に計画を立てることが必要です。最悪のケースを想定したシナリオを事前に作成しておき、ポートフォリオ全体のリスクを見直し、損失許容範囲を設定しておきましょう。その為にはご自身の資金量や経験値などによりリスク(損失)の許容度がどのくらいなのかを把握する必要があります。前回のリスク許容度の記事も参考にしていただけますと幸いです。

一般的に予期せぬ事態に備える対策として重要とされるのが、分散投資です。例えば一部を現金や債券、金など低リスク資産で保有しておいたり、地域分散(日本だけでなく、アメリカや新興国などの資産を入れる)、銘柄分散(1つの銘柄に資金を入れすぎたり、セクターが偏らないように注意する)、時間分散(買うタイミングをずらすなど)を意識してポートフォリオを組んでおくと良いでしょう。

加えて資金管理を徹底しておくことが肝要です。特に上昇が続いてくるなど市場全体が強気に傾いているときは、レバレッジを控え、自分の許容できる範囲内で投資を行うことを心がけましょう。必要資金を確保し、生活に支障をきたさないようにすることは最低条件です。また予期せぬ事態が起きてしまった時は、感情に流されないことを留意しておきましょう。大暴落時に慌てて損切りをせず、冷静な判断を心掛けることや市場回復の可能性を考慮して、保有銘柄の売却タイミングを見極めることが大切です。

今回のポイントをまとめると…

•上り坂では「冷静さ」を保ち、「利益確定」と「次の準備」を忘れない。
•下り坂では「リスク管理」と「一時休止」、そして「買い増しの準備」を行う。
•まさかに備えて「リスク分散」と「資金管理」を徹底し、最悪の事態を想定した計画を持つ。

これらの戦略を意識することで、どの局面でも柔軟に対応できる体勢を整えられます。投資は不確実性が伴うものですが、事前準備と計画でリスクを抑えることが可能です。この記事が少しでも皆様の投資の参考になれば幸いです。

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