はじめに
物価高が止まりません。買い物をするたびに「この前見たときよりも、また上がっている」と感じることが増えていませんか。
そんなときは、「コストパフォーマンス」と「タイムパフォーマンス」がいい買い物をして、少しでもお得にしたいと考えている人も多いでしょう。
でも、ちょっと待って! 実はそんな「コスパ・タイパ」思考の買い物で、損をするケースが多々あるのです。
買い物についてたくさんの取材をしてきている筆者が、そんなパターンを4つ紹介します。
パターン1. お得な「大容量タイプ」「セット品」のはずが逆効果に
洗剤やシャンプーから、調味料、レトルトなどの食品まで、大容量タイプやセット品を買うと、お得になるケースは多いですよね。
「コスパ」がいいのはもちろんのこと、たくさん買っておけば、その後に何度も買い物をしなくてよいため「タイパがいい」と感じて、手に取ることもあるでしょう。
しかし、買うときはそう考えていても、少したつと危機が訪れます。
新発売のシャンプーが気になったり、口コミで高評価の洗剤が気になったりして、新しく買いたくなる気持ちがむくむくとわいてきたりはしないでしょうか。
とはいっても、浴室には大容量のシャンプーがあり、棚にはセット品で買った洗剤がスタンバイ。そういえば、詰め替えのシャンプーも、棚にたくさん入っています。
いやいやそれでも、「やっぱり新しいあの商品、使ってみたい」と好奇心の方が勝って、買うことになる場合も多いでしょう。
その結果、家に置く場所がなくて困ったり、いくつものシャンプーを浴室においてごちゃごちゃになったり、ストック品を棚の奥に押し込んで数年後の大掃除で発掘されたり(古すぎて使えない場合も…)といったケースにつながりかねないのです。
それなら、最初から普通タイプや単品で買ったほうが、金額としてはお得になったはず(しかも、「しまった…」というマイナス感情も避けられます)。
大容量やセット品は、確かにコスパは抜群ですが、「保存場所」「今後、他の商品が欲しくならないか」「使い切れるか」という点にも要注意。買う際に、一瞬でもいいのでこれらを考えてみて、うまくいきそうであれば手にとるとよいでしょう。
パターン2. 「着回し」のつもりが、無難すぎな自分になる
洋服を買うときに、どのように考えながら買うことが多いでしょうか。
買った洋服の出番が多ければ「コスパ」がよくなりますから、「着回しができるもの」を考えて選ぶこともあるでしょう。
しかし、「着回し」ばかりを考えて、失敗している方にもよく出会います。
例えばですが、「このグレーのニット、何でもよく似合いそう」「パンツなら、黒にしておけば出番が多いはず」と同じようなグレーのニットや黒のパンツを手に取ってしまうのです。
「自分って…いつもグレーばかり?」「着替えているはずなのに、万年黒のパンツかも?」などといった具合に、特定の色や形ばかりの自分に、ふと気づく日がくるでしょう。
もちろん、決まった色や形がその人ならではのスタイルとしている素敵な方はたくさんいらっしゃいます。そのような「狙った結果」ならよいですが、「着回しを求めた結果で、たまたま」であれば、自分の本意ではないかもしれません。
「コスパ」ばかりを考えずに、ある程度予算を立てて、その範囲で好きなもの、ワクワクするようなものにもお金を使うことで、満足感が高まるのではないでしょうか。