はじめに

(2)積立投資:タイミングを分けてリスクを抑える

次に積立です。一定額を定期的に投資することで、 購入価格を平準化することができる(ドルコスト平均法)というメリットが考えられます。例えば、毎月1万円ずつ投資すると、価格が安いときは多くの口数を購入し、価格が高いときは少なく購入することになります。これにより、 リスクを抑えながら平均取得単価を下げることが可能です。

加えて相場を気にしすぎずに投資できることも利点です。相場は上がる局面もあれば、下がる局面もあり、それを的確に捉える事は、プロでも難しいとされます。一度に大きな金額を投資するのではなく、 毎月コツコツと積み立てる積立投資が投資初心者の方には特に機械的に投資できるので再現性の高い投資のやり方といえます。

(3)分散投資:組み合わせてリスクを抑える

最後に分散です。分散は、資産クラスの分散(株式・債券・不動産など)と地域の分散(日本・米国・新興国など)、時間の分散が重要です。

投資には、株式、債券、不動産、コモディティ(金や原油)などさまざまな種類があります。例えば株式はリスクが高い傾向にありますが同時にリターンも大きいのに対し、債券はリスクが低いがリターンも小さいです。

また不動産、インフレ資産である金(ゴールド)など 異なる資産に分散投資 することで、リスクを低減できます。また地域の面では一国の経済状況だけに依存するのはリスクがあります。日本ではバブル崩壊後に横ばいの期間が長くありましたしアメリカでも時には10年以上冴えない値動きを続けることもありました

米国・欧州・新興国など、世界全体に投資することでリスクを分散できるわけです。ちなみに年金(GPIF)は日本と外国の株式と債券にそれぞれ約25%ずつ分散投資するポートフォリオを組んでいます。

三本柱に加えるべきは「低コスト」

そしてその3つの原則にぜひ「低コスト」も加えてみてください。投資ではかかるコストを最小限に抑えることが非常に重要です。コストが高いと同じ運用成績でもコストの違いだけでパフォーマンスに大きな違いが出ます。たとえば新NISAでも人気の投資信託ですが、販売手数料(購入時にかかる手数料)、信託報酬(運用会社に支払う管理費)、隠れコスト(売買手数料など)があります。新NISAでは手数料無料など条件によって異なる場合もあるので、しっかり調べておきましょう。

「長期・積立・分散」 は、投資初心者にとって 最もシンプルかつ成功しやすい資産形成の基本戦略 です。この3つに加えて自分が投資する商品のコストも意識しながら、無理なく資産形成を始めていきましょう。この記事が皆様の投資の参考に少しでもなっていれば幸いです。

投資管理もマネーフォワード MEで完結!複数の証券口座から配当・ポートフォリオを瞬時に見える化[by MoneyForward] ※本記事は投資助言や個別の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。

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