はじめに

任天堂

まずは任天堂(7974)です。

ゲーム機ハード、ソフトでトップシェアの日本の誇るエンターテインメントコンテンツの中核を担う企業です。世界的な認知度やブランド力が高く、任天堂にしかつくれない、独創的な面白みのあるキャラクターやシナリオのゲームソフトが最大の強み。

基本戦略に、「任天堂IPに触れる人口の拡大」を掲げており、柱となるゲーム専用機ビジネス、モバイルビジネスのほか製品やキャラクターなどの知的財産を武器に映画やテーマパークとの協業なども積極的に展開しています。日本、米国のユニバーサル・スタジオに「スーパー・ニンテンドー・ワールド」をオープンしています。

米ソニー・ピクチャーズとの共同出資で『ゼルダの伝説』の実写映画化企画が進行中。ヒットした2023年公開の『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』に続くハリウッド映画化も。

直近では今年1月に現行のゲーム機の後継となるNintendo Switch 2を2025年中に発売すると発表しており、4月のNintendo Switch 2 体験会 TOKYOにも注目が集まっています。開発力やユーザーニーズをキャッチアップする力を持つ企業です。

ソニーG

次にソニーグループ(6758)です。

知的財産(IP)ビジネスの強化を戦略に掲げており、 映画、音楽、ゲームなどの幅広いビジネスでIPに大規模な投資を続けている銘柄です。

1989年には米コロンビア・ピクチャーズを買収、2021年には米アニメ配信会社クランチロールを買収。そして今年1月、KADOKAWAの株式を追加取得し株式の保有比率を約2%から約10%まで伸ばし、筆頭株主となりました。早くからIPを重視して取り組みIPビジネスを盤石にしてきているように見えます。

ゲーム事業も好調、VRとAR(拡張現実)などの同社の技術を活かしたIP活用にも期待ができそう。2月13日には25年3月期業績予想の上方修正を発表、今期は最高益の更新を予想しています。

サンリオ

そしてサンリオ(8136)です。

サンリオはおなじみ「ハローキティ」という強力なキャラクターを持つ企業です。それゆえにハローキティに依存しがちだったIPビジネスでしたが、脱キティ化しつつあるところもポイントかと。

マイメロディやシナモロール、クロミなど人気キャラクターが多数あり、「サンリオピューロランド」や「サンリオキャラクターパーク ハーモニーランド」というテーマパークも運営しています。

足元ではハローキティ50周年の様々な施策や複数キャラクター戦略が奏功し、通期業績予想は期待以上の水準まで上方修正するなど強い成長を見せたことで株価は上場来高値を更新しています。特に北米・中国などのアジアの海外ライセンス事業が売上拡大、大幅に伸長したことにより営業利益率が向上しているようです。

優待はテーマパーク共通優待券と、サンリオショップのポイントに変換できる株主優待券から構成されています。使い方によっては高利回りになる、隠れ高利回り優待銘柄だと思っておりますので、気になる方は調べてみてください。

まだある、IPで好調の企業

ほかにも『ドラゴンボール』『ワンピース』『スラムダンク』など海外でも大人気のアニメを持つ東映アニメーション(4816)は国内外の版権などの好調で25年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比20.0%増、売り上げ高利益ともに第3四半期累計では過去最高に。

バンダイナムコホールディングス(7832)は『ドラゴンボール』『ポケットモンスター』など強いIPを多数保有しており、ガンダムのプラモデル(ガンプラ)人気や新作アプリタイトル『学園アイドルマスター』などデジタル事業も好調で25年3月期第3四半期決算は営業利益129%増の1792億円と大幅増益となっています。

このようにアニメ・ゲームなどIPを活用したビジネスは国内外での需要が拡大しており、今後も成長が期待される分野です。特に、グローバル展開が進む企業や、新たなデジタル技術を活用する企業は、投資対象として魅力的です。

IP関連銘柄に投資する際は、企業の収益モデルや海外展開の状況をよく分析し、中長期的な視点で検討するとよいでしょう。

皆様の投資の参考に少しでもなれば幸いです。

投資管理もマネーフォワード MEで完結!複数の証券口座から配当・ポートフォリオを瞬時に見える化[by MoneyForward] ※本記事は投資助言や個別の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。

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