はじめに

新年度の準備を進める時期になると、教育費について改めて考える家庭も多いのではないでしょうか。

本記事では、教育費を無理なく準備するための資金計画の立て方と、日常生活で実践できる節約の工夫について解説します。


教育費は3種類に分けられる

教育費は大きく分けて、①学費、②入学準備費用、③塾・習い事の費用の3つに分類されます。これらは、それぞれ備え方が異なるため、違いを意識して準備しましょう。

①学費:長期的に計画的に貯める
②入学準備費用:中期的に準備する
③塾・習い事の費用:日々の生活費の中でまかなう

特に入学準備費用は見落としがちですが、進学のタイミングである3年〜6年ごとに、まとまった資金が必要になります。そのため、長期的に貯める学費とは分けて、中期的に備えることが大切です。

学費は公立と私立で約1,000万円の差がある

まずは、学費の全体像を確認してみましょう。

学費は子どもの成長に伴い年々増加し、大学進学時にピークを迎えます。小学校から大学卒業までにかかる平均的な学費総額は以下のとおりです。

画像:文部科学省「令和5年度子供の学費調査」と「令和5年度私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果について」をもとに筆者作成

この表から、小学校から大学まで私立に通わせる場合と公立に通わせる場合では、約1,000万円もの差が生じることがわかります。

続いて、私立校・公立校における世帯年収別の割合は以下のとおりです。

画像:文部科学省「令和5年度子供の学費調査」をもとに筆者作成

全体的に公立校と比べて、私立校の方が高所得世帯の割合が大きいことがわかりますね。特に私立小学校と私立中学校においては、半分以上を年収1,000万円以上の世帯が占めており、進学先の選択には、世帯年収が少なからずとも影響していることが伺えます。

このように長期的に貯める学費は、子どもの人数や世帯年収など、家庭の状況によって必要資金がそれぞれ異なるのです。

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