はじめに
個人賠償責任保険
個人賠償責任保険は日常生活において偶然な事故で他人にケガをさせたり、他人の物を壊したりして、損害賠償責任を負った時に、保険金を支払う保険です。
親元にいる時は、ご家族にひとつ加入していれば、家族全員が補償範囲になっていますので、自動車保険や火災保険などの特約として親御さんが入っている保険で補償されています。
家族と別居した場合、新たに加入しなければならないかというとそうではありません。個人賠償責任保険の補償範囲には同居の家族の他に、別居の未婚の子が含まれています。学生だけではなく、就職した後でも、親から見て、別居の未婚の子であれば補償範囲です。年齢も関係ありません。
反対に学生でも、婚姻してしまうと補償範囲外になるので注意しましょう。親御さんが個人賠償責任保険に加入していれば、アパートの火災保険に付帯している個人賠償責任保険も不要ですし、学生総合共済などに付帯されている同様の保険も不要となります。高い保険料ではありませんが、二重に入る必要はありませんので、重複して加入していないか親の保険も一緒にチェックしましょう。
医療保険
子どもの医療費がほぼ無償化になっている地域が多くなっているため、子どものうちは医療保険に加入しない傾向が強くなっています。
そのような家庭でも高校卒業の機会に一度考えてみるといいでしょう。大学入学時には、学生総合共済というさまざまなリスクをトータルでカバーする共済保険を勧められることがあります。大学4年間の暮らしのリスクをカバーするのには安くていい保険ですが、病気やケガのリスクは生涯ついて回るものです。医療保険は年齢が若く健康な時に加入するのが、一番経済的で手間もかかりません。大学在学期間だけカバーする安い医療保険に入るより、ライフステージが変わるこのタイミングで、ベースになる一生涯の医療保険に加入することをおすすめします。
転居を伴う進学や就職時はとても忙しく、保険のことなど考える時間がないかもしれません。転居前に手続きをすることで安くなることもありますし、家族の保険をチェックすることで重複を避けられることもあります。事前に保険の担当者に相談し、少しでも節約する工夫をしてみましょう。