はじめに

運用方針と実際の運用スタンスをチェックする

最後に、資金流出入と運用成績の条件をクリアしたうえで、ファンドの運用方針に共感できるかどうかをチェックして下さい。あまり合理的な判断材料ではないかも知れませんが、アクティブファンドは長期保有が前提になります。運用方針に共感できないと、長期保有できなくなるので、この点は案外、重要です。

といっても、目論見書や販売用資料などに書かれている運用方針には大抵、耳に心地の良い文句が並べられているので、それを実践する努力をしているかどうかを見極めるようにして下さい。

運用会社によっては、定期的に受益者とのミーティングを開催しているところもあるので、自分が購入しようとしているファンドの運用会社がこの手のミーティングを開催しているのであれば、積極的に参加することをお勧めします。最近はオンラインでもミーティングの様子を配信しているケースがあるので、遠距離の方でもある程度、情報を取ることができるはずです。

また決算日に作成される運用報告書を熟読すると、ファンドの運用スタンスが見えてきます。

たとえば「売買高比率」という数字が公表されているのですが、この数字が高いか低いかによって、短期売買を繰り返しているのか、それとも長期保有に徹しているのかが分かります。

売買高比率は、ファンドの平均純資産総額を、ファンドに組み入れられている株式の売買金額で割って求められます。この数字が2.0のファンドだと、前決算から今決算までの間に、保有している銘柄を全売却して入れ替えるくらいの売買をしていることになります。「企業の成長を長期にわたって支えます」といった運用方針を提示しているファンドなのに、売買高比率が2.0を超えているような場合は、運用方針と実際に行っている運用がまったく違うと判断できます。

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