はじめに

投資家が注目すべき3つの視点

今後、ゼンショーを投資対象とするかどうか見極める上で、注目すべき視点を3つ挙げます。

①短期的影響と中長期的成長のバランス
すき家はゼンショー全体売上の約26%を占める重要な柱ですが、今回の休業は4日間と限定的で、通期業績へのインパクトは軽微とみられます。通期予想(売上高1兆800億円、営業利益625億円)は据え置かれており、会社側の自信もうかがえます。短期的には株価を押し下げる可能性がありますが、ゼンショーの業績基盤は堅固です。持ち帰りやデリバリー事業など成長分野もあり、中長期的な視点でみると、魅力的な投資対象に思えます。

② ブランド信頼の再構築
異物混入は消費者の信頼を損ねる深刻な問題です。一方で、全店一斉休業という対応は迅速で透明性も高く、企業姿勢として好意的に受け止められる側面もあります。今後の情報公開や再発防止策の徹底により、ブランド価値の回復と強化につながるかどうか注視しましょう。

③ ESG・ガバナンス体制
今回の問題は、企業の衛生管理体制や内部統制、さらにはESG(環境・社会・ガバナンス)への対応が注目される契機でもあります。投資家にとっては、数字だけでなく「どう企業が社会的責任を果たすか」という観点も、今後ますます重要となっていくでしょう。

今回の件を「一過性の事故」とみなすのか、「構造的なリスク」と捉えるのか、まだ今の段階での判断は難しいと思われます。個人投資家としてできることは、再開した店舗に行ってみること、さらに今後発表される月次の既存店の売り上げを確認することです。

全店舗の全従業員が、衛生管理に対しての意識を徹底できたのであれば、おそらく店舗の雰囲気もピリッとしたものになり、顧客体験に好影響を与える可能性があります。となれば、おそらくそれは自然と広まり、月次売り上げにも反映されます。

飲食店の衛生系のトラブルは、SNSで拡散されることで、その影響は年々大きくなっています。企業にとっては、相当のダメージで、場合によっては、存続の危機にもなりえます。当然、株価にも大きな影響があるため、投資判断を迫られることになります。

ゼンショーの異物混入騒動が買いのチャンスとなるかどうか、月次売上や再発防止策の進捗を注視しつつ、ブランド信頼の回復スピードを見極めることが、投資家にとっての判断材料となるでしょう。

※本記事は投資助言や個別の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。

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