はじめに

いよいよ2025年4月13日(日)から10月13日(月)まで約半年間、大阪万博が開催されます。

3月13日に公表された前売券の販売状況は、3月5日時点でおよそ806万枚と、目標とする1400万枚の半分余りにとどまっており、博覧会協会では集客に向けた取り組みを加速させるとしています。多くは企業などが購入しているということで、一般の人向けの販売が依然として課題となっています。なお、万博会場に近いテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」のチケットを買うと、万博の前売券が割引されるキャンペーンも始めています。


大阪万博のテーマとは

今回の大阪万博は「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに158の国と地域が参加します。一人ひとりが互いの多様性を認め、「いのち輝く未来社会のデザイン」を実現するため、以下の8つのテーマが設定され、大阪市此花区の人工島、夢洲を会場に開催されます。

・いのちを知る
・いのちを育む(はぐくむ)
・いのちを守る
・いのちをつむぐ
・いのちを拡げる
・いのちを高める
・いのちを磨く
・いのちを響き合わせる

政府は、「大阪・関西万博は、世界と交流を深め日本の魅力を世界に向けて発信し、さらには地方創生の取り組みを加速させる絶好の機会」としています。多くの日本企業も参画を予定しています。そこで、今回は各企業がどのような取り組みをするか紹介します。

注目の企業は?

家電や空調、電気設備、食品流通などの開発・製造・販売を行う総合電機メーカーのパナソニックは、「ノモの国」を出展し、子供たち一人ひとりが、こころの持ちようが変わるような体験を通じて「自分を信じるチカラと一歩を踏み出す勇気」が持てるきっかけを提供します。

大衆向け目薬最大手のロート製薬は、大阪ヘルスケアパビリオンにおいて、「ミライの再生医療」「ミライのアイケア」という2つのテーマで出展します。「ミライの再生医療」ブースでは、再生医療が身近になる近未来で実装される次世代の自動培養装置を見ることができます。

変圧器や溶接機、産業用ロボットなどを開発・製造・販売するダイヘンは、業界最速の急速充電器や “停めるだけ”で充電できるワイヤレス充電の開発とともに「走行中ワイヤレス給電」の実用化を進めています。道路に埋設したコイルから電気を送ることで EVは充電作業なしで走り続けることができ、バッテリー容量も大幅に削減可能です。さらに、独自のワイヤレス充電技術と高速制御により電力を最大限活用、高効率充電を実現します。大阪万博では、関西電力、Osaka Metro、大林組と共に走行中ワイヤレス給電によるEVバス運行事業に参画します。

ゲームソフトの制作および開発を行うバンダイナムコは、同社が制作した実物大のガンダム像を万博会場に設置する予定です。高さは約17mで、片膝を立てて腕を大きく上げるこれまでにないポーズは、宇宙、そして未来に向けて手を差し伸べているガンダムシリーズが描いてきた「宇宙での暮らし」や「まだ実現していない科学技術」を新たな未来の可能性として捉えています。

通信会社大手のNTTは、自社で開発した次世代の通信ネットワーク「IOWN(アイオン)」を国内外にアピールします。このネットワーク構想は、現在の通信技術よりも通信の遅れが200分の1、データの伝送容量を125倍にする一方で、消費電力を大幅に抑えられるのが特徴です。

目玉展示の1つとされるのが「空飛ぶクルマ」で、開幕日の4月13日にスカイドライブと、米リフト・エアクラフト製の機体を使用する丸紅の2グループがデモ飛行を実施する予定です。

万博に行きたいと思った人がチケットを購入しようとしても、複雑な手続きが必要など課題もありますが、成功することを願っています。

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