はじめに

支出の見直しで月5万円以上の削減が可能

では、具体的にどのように資金を確保していけば良いか、考えていきましょう。まずは、支出の把握と見直しから始めましょう。

1)家計簿をつけて支出を把握
家計は家計簿アプリを活用して自動的に把握できるようにしましょう。家計簿アプリを使えばクレジットカード、銀行口座を連携させることで、自動的に家計簿を付けることができます。これにより抜けもれなく、いつ、何に支出をしたのか、把握できるようになります。「何に使ったか分からない」「使っているつもりがないのに貯まらない」をなくすためにお金の流れをすべて見える化しましょう。

2)通信費の見直し
現在、スマホとポケットWi-Fiで1万円の支出がありますが、1人暮らしでこの金額は明らかに高額です。格安SIMに切り替えることで、5,000円以上の削減が可能です。例えば、データ通信が定額無制限のプランに切り替えてテザリング機能を活用すれば、ポケットWi-Fiも不要になる可能性があります。これだけでも年間で8万円の削減効果が見込めます。賃貸の状況にもよりますが、格安SIMに切り替えた上、自宅の通信は安くて質の良いひかり通信にすることで、通信費を下げるという選択肢もあります。

3)教育費やお小遣いの見直し(-3万5,000円)
教育費、お小遣いで月7万円を使用していますが、これは手取り収入の約20%を占める金額です。結婚資金を貯めること、また結婚後の生活を見据えて、優先順位をつける必要があります。どのように優先順位を付けるかは、ご自身の幸福度や満足度によって変わってきますが、例えば、
・書籍より高額であるセミナーに行く回数を減らし、月1万円に抑える
・ 交際費は月2万円程度に抑える
・観劇などの趣味は2ヶ月に1回のペースにする
・ 美容・衣服は月1万円程度に抑える
などが考えられます。

4)その他支出の見直し(-1万円)
「その他」に含まれる支出のうち、マッサージとサウナで月1万円の支出があります。リフレッシュは大切ですが、頻度を見直すことで5,000円程度の削減はできると思います。また、交通費2万円についても、定期券の活用や移動手段の見直しで、3,000〜5,000円程度の削減余地があるかもしれません。

これらの見直しにより、ひと月で約5万円程度の支出削減が可能となります。この5万円と現在の貯蓄8万円と合わせれば、月13万円の貯蓄が可能になります。半年で約80万円の貯蓄ができ、生活防衛資金の目安である生活費3カ月分の現金を貯められますし、一部を新居の資金に充てることもできます。

医療ローンの完済を最優先に

支出を見直したら、生活防衛費を貯めるよりも先に医療ローンを返済してください。借入金利は開示されていませんが、医療ローンは基本的に高い金利が設定されています。高い金利は、いつまでも支出を固定化し、資産形成を邪魔します。借金はなるべく早く返済するのが一番です。現在の貯金と支出の見直しで捻出した資金を使えば、1〜2カ月で完済できるはずです。まずはこのローンの完済を目指しましょう。

ローンの返済が終われば、月々の返済額2万5,000円を追加で貯蓄に回すことができます。

ただ、病気や歯科治療などはある日突然起きるもの。毎月数千円でも医療費積立として、生活防衛資金とは別に貯金しておくことをおすすめします。医療費をしっかり分けて備えておけば、万が一事故や病気になっても、すぐに生活防衛資金を切り崩さなくて済み、今後、医療ローンを組むような事態も避けられるでしょう。

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