はじめに
貯蓄の基本ルールは「先取り貯金」
目安がわかったところで、ここからは貯蓄を継続していくコツをお伝えします。
貯蓄で将来に向けたお金の準備をしていくには、「先取り貯金」が成功の鍵となります。余ったら貯金というのでは、毎月の貯蓄額が変動し、見通しもつきません。「何のために」「いつまでに」「いくら」貯めるのか、目標を明確にし、そこから逆算して毎月固定額を積み立てましょう。何年後にはどのくらいの資産になっているのか見込みが立ち、その経過も楽しみながらモチベーションを維持しやすくなります。目的として、以下のようなことが考えられるでしょう。
- 生活防衛費(生活費3~6カ月分)
- 趣味や旅行のための資金
- 結婚、住宅購入資金
- 老後資金
この中でも、まずは「いざという時のため」の備えとして生活防衛費を貯めましょう。「手取りの3~6か月分の貯蓄」が目標です。例えば手取り20万円なら、60万円が最低ラインです。これがあれば、突然の出費や転職期間の生活費にも備えられます。ここを確保した上で、自分の夢や目標を叶えるマネープランを立ててください。具体的に以下のような先取り貯金を考えましょう。
貯蓄用口座の活用
貯蓄用と生活費用の口座を明確に分けることで、確実な貯蓄を狙えます。貯蓄用口座のお金は簡単に引き出せないようにするとよいでしょう。給料日の翌日に貯蓄用口座へ自動振替設定をしたり財形貯蓄などの仕組みを活用したりするのがおススメです。
NISA・iDeCoの活用
前述したような堅実な貯金を実行しながら、毎月少額で積み立て投資をするのもおススメです。貯金は投資のように資産に振れ幅が出るリスクはない分、インフレのリスクがあります。お金を守りながら増やし攻める、貯金と投資を上手に組み合わせ、資産分散をしてください。
つみたて投資は、同じ目標時期・目標額でも、複利効果が狙える分、早く始めることで一月の負担額はグッと抑えられます。目的に合わせNISAとiDeCoを使い分けましょう。運用益が非課税になるメリットや、節税効果など、国からの後押しも取りこぼさず、家計に活かしていきましょう。
無駄遣いを防ぐ家計管理術
先取り貯金を着実に進めるためには、適切な収支になっているか、最低限の家計管理を「続けること」が大切です。定期的に見直す習慣があれば、無駄遣いにも気付くことができるでしょう。続けやすくするポイントは以下の通りです。
- 家計簿アプリを活用し、手間を減らす
- 毎月の予算額を決め、月に1回、収支を振り返る時間を作る
- 半年に一度、固定費の見直しをする
特に気軽に使ってしまいがちなスマホ決済アプリには注意が必要です。クレジットカードとの紐づけは避け、現金をチャージし残高払いにするなど、残金を意識することでうっかり使いすぎることを防げます。
また、節約を始めるなら、まずは「固定費」の見直しから考えます。スマホプランの格安SIMへの変更や、現状の必要補償額に見合った保険の検討や不要なサブスクの解約など、一度の見直しで大きな効果が見込める、固定費削減を年に一度は検討しましょう。
お金のバランス感覚を身に付けよう
社会人1年目からお金の使い方にメリハリをつけることを意識して下さい。節約となると、つい自由になるお金を我慢しようと考えがちですが、単身世帯のうちに、時間とお金を自己投資することは未来の可能性を拡げる大切な投資行動です。先取り貯金で貯蓄や投資を意識しつつ、自己投資し、楽しむためのお金も確保するバランスを大切にしてください。
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