はじめに

日本でペットは、どのくらい飼われているのでしょうか? ペットフード協会の調べによると、犬は約680万頭、猫は920万頭、合計で約1600万頭です。総務省のデータによると、15歳未満の子どもの人口は1401万人です。つまり、15歳未満の子どもの人口よりもペットの方が多いのです。

では、ペットを飼うためには、どのくらいのお金がかかるのでしょうか? 気になるのは、ペットの医療費です。ペット保険に入った方がいいのか?どうかを一緒に考えてみましょう。


ペットの年間費用と治療費

アニコム損保の「ペットにかける年間支出調査(2023年)」によると、ペットを飼うために必要な年間費用は以下の通りです。

  • 犬:約34万円
  • 猫:約17万円

内訳を見ると、最も大きな支出は「フード・おやつ」です。また、誕生日プレゼントにかける金額は、犬が平均4013円、猫が平均2309円で、なかには3万円以上かけるケースもあります。

気になる治療費は次の通りです。

  • 犬の治療費:年間約5万6000円
  • 猫の治療費:年間約3万7000円

ペットの平均寿命は延びている傾向にあり、高齢になるほど診療費は高額になります。人間も高齢になると医療費がかかるのと同じですね。12歳の犬は、年間で平均約15万円の治療費がかかるという調査があります(アニコム損保の調査)。

ペット保険の仕組みと選び方

人間の場合には、健康保険があるため治療費の3割が自己負担になりますが、ペットには健康保険がないため、診療費はすべて自己負担です。そこでペット保険に加入する方法があります。ペット保険の仕組みと選び方のポイントを解説します。

補償割合を選ぶ

ペット保険には、100%、70%、50%などの補償割合があります。これは自己負担との割合です。たとえば1万円の治療費がかかったとき、補償割合が70%ならば、自己負担は3000円です。補償割合を低くすれば保険料は安くなります。

保険料総額を比較する

ペットの年齢が上がると、急に保険料もアップします。そのため、ペット保険を選ぶときには、0歳から15歳までの保険料の総額がいくらかかるかを比較することが重要です。できれば保険料の総額が安い保険がいいです。

免責金額に注意

自動車保険の車両保険の免責と同じで、加入者が自己負担する金額です。たとえば、5000円の免責をつけると、治療費が5000円以下だと全額自己負担で、5000円を超えた分は保険で補償してくれるということです。免責をつけると保険料は安くなります。

精算方式の違い

動物病院の窓口で全額を支払って「後日精算」するペット保険と、動物病院の窓口で、すでに保険が適用された金額だけを払う「窓口精算」の2種類があります。「窓口精算」はとても便利ですが、「後日精算」に比べて保険料が高くなります。

保険料を払いすぎていませんか? お金のプロがあなたにあった保険を診断[by MoneyForward HOME]