はじめに
保険の入口は多種多様です。ご家族ご夫婦がみな同じ窓口で加入していることはあまりありません。タイミングもまちまちで、足りないと思った保障を上乗せすることで、いつの間にか、保険料が家計の大きな負担になってしまっているケースも見受けられます。一度すべての加入している保険を洗い出すことでスリム化することも可能です。
まずはすべての保険証券をだしてみましょう
「なかなか片付けられない押し入れの中や食器棚などを整理するには、一度すべてのものを外に出してみよう」という話を聞いたことはありませんか?
すべて出してしまい、まずは、3つの箱にわけます。必要なもの、不要なもの、判断がつかず保留にするもの。不要なものは廃棄、判断がつきかねるものは、一旦保留箱にしまい、1年後に結局使わなかったら廃棄する。必要だと判断されたものは、使用頻度に合わせてしまう場所を考えていく方法です。
家中の片付けをいっぺんに行うことは無理なので、今日はこの部屋、このスペースといった具合に少しずつ進めていくと、整理がしやすいようです。
この方法を保険の見直しに置き換えてみると、無駄が省けるとともに、課題も見つかるでしょう。
自動車保険を家族で照らし合わせてみよう
損害保険は目的物があり加入するケースが多いので、本体の重複はあまりありません。
例えば自動車の場合、同じ車に2件の自動車保険を申込むとオンラインエラーがかかり、重複して保険をかけられないような仕組みになっています。
心配なのは特約です。同居の家族のどなたかの自動車保険にひとつ付帯しておけば、同居の家族、別居の未婚のこどもまで保障が効く特約は、重複のリスクが大きいです。
ご家族が揃った時に、自動車保険証券を一度に出してみましょう。大きな金額ではありませんが、重複している特約を外すことで、保険料の削減につながるかもしれません。
重複のおそれのある特約のひとつは、人身傷害保険の特約である、交通事故特約や自動車事故特約(商品によって名前が違うことがあります)です。この特約は、電車やバス、自転車などの交通乗用具と呼ばれるものに関わる事故のケガを補償してくれる特約です。
自動車保険申込の窓口は、車を購入した販売店、職場の団体、友達から紹介された代理店、生命保険の担当者など様々です。加入する窓口が異なると、保険を扱う側から重複をみつけることは難しい仕事です。
自動車の証券は、会社が違っても大まかな補償のパターンは大きく変わりません。全員で確認することをおすすめします。他にも、弁護士費用特約、日常生活賠償特約も同様の特約です。確認してみましょう。