はじめに
7. 企業や市場の成長を見据え、長期的な視点で投資する
相場が荒れても、投資を続けている人は世界経済は成長するという根本的な信頼を持っていると感じます。個別銘柄は浮き沈みがありますが、全体として経済は前進してきたという歴史的な事実を知っているからです。悲観的なニュースに影響を受けすぎることなく、成長し続ける企業や市場、地域に淡々と資金を投じる姿勢は、こうした信頼から生まれているのではないでしょうか。ただし、経済が全体として成長していく中で、でどこにお金が集まっているのか、どこが成長していくのか? という目利きはしている印象です。直近だと金などがそれに該当します。
8. 「ニュース」と「ノイズ」を分けて見極める
日々飛び交う経済ニュースや株価情報は、投資初心者にとっては刺激的で、不安を煽るものが少なくありません。しかし、長期投資家は、すべてを鵜呑みにせず、「これは本質的な変化か、ただのノイズか?」という視点を持っています。金利、為替、政治リスク――さまざまな要因を“距離”を取って見る習慣が身についているのです。冷静に判断するためには情報の取捨選択が欠かせない、ということを知っているからです。チャートという価格という事実を見つめたり、ホワイトハウスのホームページや内閣府の情報などニュースの大元となるような情報源をチェックしている方が多いです。
9. 「頭と尻尾」を掴もうとしすぎない
長い投資経験がある人に共通するのは、「底値で買って天井で売る」ことの難しさを痛感している点です。完璧なタイミングを狙うのではなく、最良の選択を無理なく積み重ねることに集中します。例えば、相場が下がったときに少しずつ買い増し、上がりすぎたら一部利益確定するといった柔軟な対応をとります。株式投資における格言のひとつに、「頭と尻尾はくれてやれ」という言葉があります。「相場は予測するものではなく、向き合いながら対処し、調整していくものだ」という姿勢を持っている投資家が多いと感じます。
10. 自分主体の投資戦略で人生を豊かに
最後は、自分主体の投資戦略を持つことです。漠然と「どんな投資がいいですか?」と聞かれても、その人の経験や資金量、投資の期間や目的などによってそれぞれ答えは異なります。資産運用は人生の安心や選択肢を増やすための手段であり、目的ではありません。そのため、投資のために無理をしたり、生活を犠牲にしたりするのでは本末転倒です。たくさんの投資法がありますが、自分が何のために投資をしているのか、収入・支出、ライフイベントを考慮して自分だけの投資戦略をしっかり持つこと。仕事や家族との時間とのバランスをとりながら、自分らしいペースで資産形成を続ける姿勢が、長期的に相場で成功できる秘訣なのだと思います。
この記事が少しでも皆様の投資の参考になると幸いです。
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