「スペイン風邪」の起源は米国だった、第一次世界大戦下で起きたことは?
連載【旅と感染症】
古代から世界的なパンデミックはいつも、旅人によってもたらされてきました。シルクロードを行きかう隊商がペストを運び、発達した鉄道網によってコレラが拡散していったのです。そしてスペイン風邪を世界に広めたのは、軍隊でした。戦いながら移動を続ける彼らもまた、旅人だったのです。
旅人には身近な脅威、イギリスの植民地を旅して広がった「コレラ菌」
連載【旅と感染症】第3回
日本でも19世紀に大流行したコレラは、もともとインドの一地方の風土病に過ぎませんでした。それがなぜ、「世界進出」を果たし、日本にまでやってきたのか。そこにはイギリスが推し進めた、植民地政策という名の「グローバル化」がありました。
14世紀に1億人が死亡、ペスト禍から「検疫」「出入国管理」が生み出された
連載【旅と感染症】第2回
過去、パンデミックはグローバル化によって引き起こされてきました。14世紀のヨーロッパで猛威を振るったペストは、シルクロードの発展により商人たちの行き来が盛んになったことが理由のひとつです。シルクロードは富や文化だけでなく、菌やウイルスも運ぶ道でした。そしてペスト禍のヨーロッパでは、厳しい検疫に陰性証明書の携帯など、コロナ禍の現代と同じように旅人を行き来を制限するようになったのです。
“人類初の感染症”天然痘は「人とともに旅をし、人に滅ぼされた」
連載【旅と感染症】第1回
コロナウイルスは、観光客やビジネスマンによって世界に拡散していきました。「旅人」がウイルスを運び、広めていったのですが、それはいまほどグローバル化が進んでいなかった時代も同様です。古代からウイルスは人類とともに旅を繰り返すことで人間社会に広がり、たびたびパンデミックを起こしてきました。人の歴史は移動の歴史でもありますが、その旅には必ず感染症も「同行」していたのです。
ロックダウン下のタイで暮らす日本人、今後の雇用はどうなるか?
タイに残るか、日本に戻るか
タイで暮らす7万人以上の日本人はいま、タイ人とともにコロナウイルスと戦っています。緊急事態宣言の出た日本よりもずっと厳しい外出・営業制限のロックダウンの中、不自由な生活を送っていますが、その暮らしは立場によってもずいぶん異なります。現地採用はそのうち、どこを目指すべきなのか。コロナの影響を鑑みつつ、タイ現地採用のステップアップを考えます。
新型コロナで「首都封鎖」のバンコク、在タイ日本人の暮らしは?
3月22日から「ロックダウン」
コロナウイルスの世界的感染拡大を受けて、タイでも首都バンコクが「ロックダウン」となっています。ではタイで暮らす7万人以上の日本人はさぞたいへんなのでは……というと、これがそうでもないのです。生活の不自由はもちろんありますが、大きな混乱は起きていません。そこにはタイ人の気質や、気候風土も大きく影響しているのです。タイ移住を考えるこの連載、今回は「治安」や「非常時のタイ」について考えたいと思います。
「出会いの場」は日本より多い、在タイ邦人の恋愛模様
タイ人男性・女性に見る“傾向”は?
タイに住んでいる日本人は、誰とつきあっているのか。どこで出会うのか。人それぞれではありますが、タイにいたほうが日本よりもはるかに、人と出会う機会が多いことは確かなようです。恋愛もタイ生活の楽しさを彩るものですが、先々を考えるとやはり、シビアさも求められてきます。
国民年金、健康保険はどうなる? タイに移住した日本人の現実
自分の身は自分で守る、シビアな世界
タイ就職にあたって最大のネック……それは「社会保障」かもしれません。現地採用としてタイで働くのであれば、日本の正社員のような手厚い保障は期待できないのが実情です。文字通り裸一貫で、異国で勝負することになります。自分の身は自分で守るというシビアな世界なのです。
海外移住をした日本人、タイでの仕事はどうやって見つけたのか
基本は日本の就活と同じ、語学があるとなお良し
海外で就職をする。なんだか、とてつもなくたいへんな「偉業」のようにも思えてしまうものかもしれません。しかし、ほぼすべての海外在住日本人は、現地に進出している日系企業で働いているのです。つまり、就職先は日本の会社。だから日本の仕組みの中でシューカツをして、職を求めていくことになります。その傾向は、アジアではとくに顕著といえます。
非製造業が急増中、人口7万人の「タイ在住日本人」はどんな仕事をしているのか?
日本での経験やスキルが活きる
7万5,647人。これがタイに住む日本人の人口です(2018年10月、在留邦人数調査統計による)。世界で4番目に日本人が多い国です。日本の市町村と比べてみると、山梨県・甲斐市(7万5,291人)、埼玉県・志木市(7万5,265人)、東京都・国立市(7万5,156人)あたりよりも、タイのほうが大きな「自治体」といえるのです。そして7万人規模の日本の市町村にある仕事は、タイでもけっこう存在しています。巨大な日本人社会の中では実に多彩な仕事があり、就職のチャンスがあります。「7万人の街に引っ越して、新しく仕事を探す」と考えると、タイ移住がわかりやすいものになるかもしれません。
タイで給料18万円の食事情 、和食のランチや居酒屋にはどれだけ行ける?
現地料理だと一食180円
生活の大きな基本のひとつ「食」。海外で暮らすとなると、食事が心配になるものです。日本食はあるのか、現地の食事はおいしいのか、値段は、衛生面は……。しかしタイでは、日本と同様かそれ以上に、満ち足りた食生活を送ることができます。というのも、タイはいまや世界でも有数の「日本食が充実した国」なのです。
タイに移住した日本人、銀行口座やクレジットカードはどう扱っている?
タイ暮らしのマネー管理・基礎編
タイに十年以上定住した経験のある筆者が、タイ移住へのステップを紹介する当連載、今回のテーマは「移住の資金」についてです。タイに暮らす7万人超の日本人はどうやってお金を管理し、使っているのでしょうか。口座はどうしているのでしょうか。皆さんの実例から見ていきます。
タイでは安くて豪華な家に住める? 現地採用と駐在員の日本人の住まいの実態
駐在員が住む物件は「家賃10倍」
テレビではときどき、東南アジアに住む日本人の住居を訪ねる番組を見ることがあります。「日本の物件よりはるかに広くて、設備も整っていて、それにメイドまでいてこの安さ?」と驚く展開は、なんだか定番のようになっています。駐在員ではない現地採用の立場でも、東南アジアならリッチな生活が送れるのだといいます。これは本当なのでしょうか。
収入が減っても幸福度は上がる タイ移住を選ぶ日本人の理想と現実
現地採用という生き方
多くの日本人は誤解しています。海外移住は富裕層だけの特権だと。それは違います。いま海外で暮らしている日本人135万人の大多数は、富裕層ではないごく普通の一般人。その大半が「働くこと」によってビザを得ています。就労ビザを取得して、長期滞在しているのです。海外移住というのは、相手国に(観光ではなく)住むことが可能なビザを手に入れること。現地の方と結婚して配偶者ビザを持っている人や、留学ビザの人もいますが、大多数はやはり就職先を見つけ、職場を通してビザを取得しています。海外移住というのはつまり、海外で働くということなのです。