売り上げ100億円突破、ミツカン「カンタン酢」ヒットのワケ
サッパリ風味が主婦の心を鷲づかみ
「これ一本で味がきまる!」。女優の杏さんがそう言って笑顔をみせる商品CM、ご覧になった方もいるのではないでしょうか。食酢大手ミツカンが6月に発表した2017年度決算では、売上高が3年連続で過去最高額を更新しました。牽引したのが、このCMで宣伝している「カンタン酢」。商品単体でも累計売り上げが100億円を突破した大ヒット商品です。お酢の国内市場規模は横ばいといわれる中、カンタン酢が売れているのはなぜなのでしょうか。ミツカンに話を聞くと、そこには「カンタン」じゃない企業努力が見えてきました。
森長官の置き土産?金融庁が打ち出す「大変革」の本気度
改革すべき中心課題は2つ
7月4日、東京・霞が関にある金融庁内の記者会見室は、いつになくざわついていました。この日の午後に開かれる予定の記者向けブリーフィングのタイトルが、かなりセンセーショナルなものだったからです。「金融庁の改革について―国民のため、国益のために絶えず自己変革する組織へ―」いったい金融庁は何を改革するというのか。異例の任期3年を務め、近く退任すると報じられた森信親長官と、何か関係があるのか――。報道陣はさまざまな想像をめぐらせていました。しかし、実際に金融庁から公表された内容は、さまざまな意味で報道陣の想像を裏切るものでした。同庁が打ち出した改革の中身とは、どんなものだったのか。そして、このタイミングで公表した理由は何なのか。資料とブリーフィングの内容から、ひも解いてみます。
東京五輪で緊急解禁、沸騰する「豪華客船ホテル化計画」
家から行く派?船から行く派?
2020年の東京オリンピックが開催される夏、皆さんはどこでどのように過ごすでしょうか。会場で観戦、自宅で観戦、はたまた「興味ないな」という方もいるかもしれません。そんな東京オリンピック期間中の過ごし方に、新たな選択肢が生まれそうです。旅行代理店大手のJTBは、東京オリンピックの大会期間中に、係留したクルーズ船を宿泊施設として活用する「ホテルシップ」を横浜港で実施すると発表しました。オリンピックの宿泊施設というと、訪日外国人向けがイメージされますが、必ずしもそうではないようです。JTBの狙いはどこにあるのでしょうか?
パルコがCAMPFIREに“ラブコール”を送った理由
資本業務提携の舞台裏
パルコのラブコールから生まれた相思相愛は、日本のエンターテインメント業界をさらに進化させるのでしょうか――。ファッションビル運営大手のパルコは6月19日、クラウドファンディング事業を手掛けるCAMPFIRE(キャンプファイヤー)との資本業務提携を発表しました。これまでパルコが単独で運営してきたクラウドファンディング事業を両社で共同運営するというのが、提携の主眼です。同日に開いた共同会見で、パルコの牧山浩三社長(上写真の右から2人目)は今回の提携話は同社から持ち掛けたものだと明かしています。株式の取得にも踏み込んだ業務提携。自社で展開していたサービスを共同運営に踏み切る背景には、どんな狙いがあるのでしょうか。
FX規制会議、「レバレッジ10倍見送り」の舞台裏
観測報道と違う結論に至ったワケ
「まずは厳格化・適正化された新たなストレステストの確実な実施を通じた自己資本の充実等により、高度なリスク管理体制の構築を確実かつ迅速に進める」(報告書案 p.11)6月12日、店頭FX(外国為替証拠金取引)業者の決済リスクへの対応に関する有識者会議第6回会合が開催され、本検討会の報告書案がまとまりました。昨年秋に「レバレッジ上限を現在の25倍から10倍へと引き下げる」とする観測報道がされてから注目を集めてきた本検討会ですが、報道とは異なる決着をみせたようです。議論のターニングポイントはどこだったのでしょうか。まとめられた報告書案、そして公表された議事録から、経緯をひも解きます。