食の“天国”、中国で起きているレストランの超進化
飲食業界でもジャパン・パッシング?
中華料理が世界を代表する料理の1つであることに異論がある人はあまりいないでしょう。海の幸から山の幸まで豊富な食材を、趣向を凝らした調理方法で仕上げる中華のアプローチからは、人間の食に対する限りない探究心を感じます。そうした基礎はあるはずなのに、今まで中国を訪れた人に聞くと、「超おいしい店、超かっこいい店に行った!」という話をあまり聞かないような気がしませんか。逆に、個人旅行で入った店のサービスが不満だった、あるいは、取引先に連れていかれた店は建物や料理は見た目が豪華でも味はそれほどでもなかった、という話をよく聞く気がします。しかし、最近の猛烈な経済発展の影響を受けて、中国のレストラン事情は大きく変わりつつあります。今回は、そんな中国で繰り広げられる独特かつ世界最先端のレストラン戦争の一端を紹介します。
“爆買い”だけじゃない、世界各地の「春節」の実相
所変われば祝い方も変わる
ここ数年“爆買い”という言葉が浸透すると同時に、なんとなく中国には1月から2月にかけて「春節」と呼ばれる長期休暇があって、競うように海外に出ていくということが一般にも知られるようになってきたと思います。中国の大手オンライン旅行サイトが政府系研究機関と共同で発表した予想によれば、今年は史上最高となる650万人の中国人がこの期間に海外に出かける予定とのこと。日本は個人旅行のビザ取得がそこまで容易でないにもかかわらず、目的地として第2位に位置づけられています。たとえば横浜中華街では毎年、この春節を観光の目玉として、いろいろなイベントを実施しています。横浜に限らず神戸や池袋など中国人が多い地域でもイベントが行われますし、その他の場所でも春節セールが行われるなど、日本でも少しずつ生活の中で目にする機会が増えてきました。では、他の国ではどうなのでしょうか。以前私自身が撮影した、または世界各地にいる友人から送られてきた写真を紹介しながら、世界各地の春節の様子を紹介したいと思います。
打倒OPPO!中華ケータイ“その他大勢”のゲリラ戦
中国スマホの超絶進化(後編)
前回は、日本人があまり知らない中国の携帯電話ブランドOPPO、華為技術(ファーウェイ)、小米科技(シャオミ)が実は世界ではすごいことになっている、という現状を紹介しました。今回は、その“巨人たち”と戦わなければいけない中国国内の不運なブランドたちを紹介します。その中から、物量ではなかなか勝ち目がないと思われる日本企業の今後の戦い方に何か示唆を得られないか、探ってみましょう。
日本上陸「OPPO」を生んだ、苛烈な中華ケータイ大乱戦
中国スマホの超絶進化(前編)
1月31日、中国の大手携帯電話ブランド「OPPO(オッポ)」の日本進出と、最新機種である「R11s」の発売が予告されました。ただOPPOといわれても、そんな名前は初めて聞いたという人が大半でしょう。しかし日本でこそ存在感が薄いものの、世界的に見ると中国ブランドの存在感はすでに大きいものになっています。日本でもすでにいくつかの端末を発売している華為技術(ファーウェイ)のほか、小米科技(シャオミ)、OPPOを加えた3社は、出荷台数で世界トップ5に食い込み、米アップルや韓国のサムスン電子に迫る勢いです。アジアに限れば、トップ5のうち、サムスンを除いた4社は中国ブランドになっています(2017年7~9月期、Strategy Analytics調べ)。現在の中国には121の携帯ブランドがあるとされており、国内市場は世界一厳しい競争にさらされています。その勝者が上記の3社だといえるわけですが、実はその影で、多くの個性的なブランドがしのぎを削っています。この3社はどのようなところから生まれ、大きくなったのか。そして、気を抜いたらすぐに巨人に踏み潰されてしまう状況の下で、新興メーカーがどう戦い、顧客を
中国5000万人の「ぼっち市場」がスゴい進化を遂げていた
都市部で急増する「空巣青年」の実態
「平日の晩御飯は1人で食べる事が多いです。もちろん同僚や友達と一緒ということもあるけど、みんな忙しいし、何より1人が気楽だから」よく聞くセリフだと思うかもしれません。でも、話してくれたのが日本人ではなく、中国人の20代の女性だというと、ちょっと意外に感じるのではないでしょうか。東京の銀座や大阪の心斎橋に押し寄せる観光客の集団を目にしていると、中国人といえば、いつでも大人数でいるようなイメージがあります。しかし近年、都市部を中心にそれが変わりつつあります。中国の若者たちに今、何が起きているのでしょうか。現地の実情を調べてみると、日本以上に進化した「おひとりさま市場」が広がっていました。
中国:国民的お買い物イベントに熱狂するフツーの人たち
1日で売上2.8兆円「双十一」の実態
中国最大のEC、アリババグループが毎年11月11日に仕掛ける「双十一(シュアンシーイー、11がふたつ並ぶことから命名。英語名でダブルイレブンとも)」が1日で1,682億元(≒約2兆8,500億円)という驚異的な売上を叩き出したことは、日本でも大きく取り上げられました。ただ、この額はあまりに大きすぎて、数字を聞いてもどれほどの規模なのか実感がわきません。一体、普通の人にどれくらい影響を与えているものなのか?今回は現地からその熱狂の実態をお伝えしたいと思います。
もう人間はいらない? 中国で盛り上がる無人コンビニ
実際に訪れてわかった、その可能性
中国の新興企業が生み出す技術やサービスに、世界の先頭を走るようなものがあると報じられる機会が最近、増えてきました。先日、日本進出を決めたシェア自転車のMobikeや、QRコード経由でどこでも支払えるAlipayやWeChat PayといったITサービスに加え、ドローンの世界シェアNo.1であるDJI、電気自動車の世界的大手BYD、さらにスマホ販売によって日本でも知名度が上がってきたファーウェイなど、高い技術力が求められるハードウェア方面でも、中国企業の発展は目覚しいものがあります。そして今、「新技術+サービス」で次なる革新として話題になっているのが“無人コンビニ”です。以前は人件費が安かった中国も、とくに都市部においては日本を越えるほどの水準となる業種もあり、その圧縮が課題になっています。加えて、人材の質にばらつきがあり転職も頻繁なため、時間や費用をかけて従業員を教育するのではなく、システムや機械にできるだけサポートさせることがトレンドに。この潮流に乗って、ブームになりつつあるのが無人店舗なのです。
ついに本格上陸 シェアサイクルは日本で成功するのか?
中国を席巻したMobike、日本での勝算
現在、中国の大都市はいたるところが自転車置き場と化しています。この自転車の“持ち主”、中国のシェアサイクル大手「Mobike(モバイク:摩拝単車)」が日本進出すると報道されました。14億人の巨大市場を攻略したシェアビジネスは、日本でも成功するのか? 現地からレポートします。