相続放棄をするのはどんな時?30代で祖父の遺産を相続
FPの家計相談シリーズ
読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回はプロのFPとして活躍する伊藤英佑氏がお答えします。祖父が亡くなり、相続についてのご相談です。資産価値500万円程度の家とその宅地が残されました。祖母はすでに死去、子どもは、長男と長女の2人です。長男が私の父で既に死去。長女は私の伯母で健在です。私の母は健在で、私は、姉、弟の三人兄弟です。伯母や私の姉弟と話し合い、私が墓の管理とセットで祖父の資産すべてを相続することに口頭で決めました。私以外は相続放棄してもよいと言っています。揉めるような仲でもなく、相続放棄は必要ない分、分割協議書でよいと考えていますが、何か懸念はありますか。また、もし姉弟が相続放棄した場合、私や私の妻子が海外勤務などで万が一事故などで死去した際、母が死去した後は誰も相続者がいないことになるのでしょうか。田舎で本家のため、家が絶えるのを気にしています。〈相談者プロフィール〉・男性、30代後半、既婚
あわや熟年離婚?“赤字相続”で豹変した夫婦の生き方
不動産相続の怖い話・第3回
相続した不動産が売ることも貸すこともできず、ただ維持費を払い続けるしかない状態に――。そんな不動産の“赤字相続”を取り上げてきた、この連載。3回目の今回は、相続した家の処分をめぐり、夫婦間で揉めてしまったお話です。相続で“揉め事”というと兄弟間や親子間がイメージされますが、実は夫婦間で揉めることも少なくないとか。そこには相続だけにとどまらない、現代日本における“生活の難しさ”がありました。
相続した収益物件が売れない!“赤字相続”の壮絶な泥沼
不動産相続の怖い話・第2回
相続した不動産が売ることも貸すこともできず、ただ維持費を払い続けるしかない状態に――。そんな不動産の“赤字相続”。前回の「特定空家」に続き、今回は「賃貸用不動産」をめぐるお話です。借り手がつけば家賃収入が得られる、賃貸用不動産。いわゆる“不労所得”の1つとされ、相続できるのはうらやましい限りです。しかしそこには、大きな資産であるがゆえの難しさが潜んでいました。
75歳父の遺言書、自筆で作成しても法的効力はある?
FPの家計相談シリーズ
読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回はプロのFPとして活躍する伊藤英佑氏がお答えします。父親は現在75歳ですが、この前帰省した際に相続の話が出ました。今のうちに遺言作成などをやっておきたいようなのです。私は二人兄弟で、二人とも東京に出てきており、戻る予定はありません。実家を処分した後、資産としては500万~600万円も残らないと思っています。さほど資産が残らないとなると、たとえば金融機関などに依頼する遺言作成のお金がもったいなく感じます。ただ、父親が自分で書いて、判子を突いても意味があるのでしょうか。アドバイスよろしくお願いいたします。〈相談者プロフィール〉・男性、40代前半、既婚、子ども1人・職業:会社員
都内でも家が売れない!“赤字相続”の悲惨すぎる実態
不動産相続の怖い話・第1回
“赤字相続”という言葉をご存知でしょうか。資産として受け継いだはずの実家が、売ることも貸すこともできず、ただ維持費を払い続けるしかない状態になってしまった不動産相続のことを言います。この赤字相続が今、増えているというのです。実際に赤字相続になってしまった話を聞くと、そこにはお金の損だけでは済まされない、さまざまなトラブルが絡んでいました。知らないと怖い“赤字相続”のお話を、3週にわたって紹介します。
夫の両親と二世帯住宅を検討中、資産面でメリットはある?
FPの家計相談シリーズ
読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回は花輪陽子氏がお答えします。現在、主人と子ども(2歳)と私の3人で賃貸マンションに住んでいます。秋にはもう1人出産します。私も主人も会社員で、転勤はありません。私は出産後も仕事を続ける予定です。数年後に二世帯住宅の建築を検討しています。主人の両親(60代前半)と同居予定です。理想は、お互いのプライバシー確保のために、ひとつの土地に2戸建築し、将来両親が亡くなった場合に賃貸に出す、または土地を分筆して売却できるようにしたいと考えています。主人がひとりっ子なので、近くに両親がいた方が安心ですし、子どもの面倒も見てもらえるので助かると考えた結果なのですが、かなりの費用が必要なのと、一度建ててしまうと、万一上手くいかなくてもなかなか引越しができなくなるので、まだ決断ができないでいます。資産面で考えると、二世帯住宅には賛成でしょうか。また二世帯住宅を建築する場合に知っておいた方がいい制度などがあれば教えてください。(30代前半 女性 既婚 子ども1人)
その遺言書待った!作成から始まる親子の仁義なき戦い
夏の相続特集~第3話~
大事なことだけれど、どうしても敬遠しがちな“相続”の話。これまで、「名義預金」と「事業承継」について見てきました。最終回の第3話は「遺言書」のお話です。数年前の終活ブーム以降、書く人が徐々に増えている遺言書。しかしその内容によっては、遺族間の争いの元になることもあるようです……。
跡継ぎがいない…事業承継に悩む企業のウルトラCとは?
夏の相続特集~第2話~
実家に帰る方も多いであろうお盆の時期に、ぜひとも考えておきたい相続に関する問題。名義預金についてまとめた第1回目に続いて、第2回目は「事業承継」に関するお話です。日本の会社のうち、99%を占める中小企業。実家が商売をしている方も少なくないと思います。では、その代表者に万が一のことがあったら、会社はどうなるのでしょうか。
遺族が思わず脱力する「がっかり遺言書」にならない書き方
法的に無効な遺言書にさせないためには?
数年前の終活ブーム以降遺言書を書く人が増えていますが、専門家からすると「ネット記事を参考にしたのか一見それらしく整えられているが、後の手続き段階で法的に無効と判明し、遺族が思わず脱力する“がっかり遺言書”なのがほとんど」のようです。そんな「がっかり遺言書」の例と改善点を簡単に見てみましょう(参考文献:『「きちんとした、もめない遺言書」の書き方・のこし方』)山田和美著、以下引用はすべて同書から)
籍を入れない「事実婚」、税制面で有利不利はある?
FPの家計相談シリーズ
読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回は花輪陽子氏がお答えします。これからパートナーと一緒に暮らしていこうと決めたのですが、法的には籍を入れない「事実婚」としてやっていこうと考えています。2人で生きていくにあたって、税金や年金において有利または不利になるようなことはありますか(2人ともフルで働いていますが、いずれは子どもがほしいと思っています)。また、先の話ですが、相続では、どのような影響があるのでしょうか。簡単で構いませんので、ちゃんと考えていくべきポイントを教えていただけると、とても助かります。よろしくお願いします。(女性、30代、独身)
39歳女性・外資系勤務「1億超の資産を子どもに相続させたい」
FPの家計相談シリーズ
読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回は花輪陽子氏がお答えします。夫婦共働きで、夫とは財布が別です。支出は基本半々ですが、私の方が多めです。夫はおそらく額面で950万円程だと思います。小学生と中学生の子どもと4人暮らしです。私は外資系企業に勤めているため給料の変動が激しく、年収は2,000万〜1,300万円です。この10年くらいは平均で毎月50万円ほど貯蓄できていますが、今後はわかりません。4,500万円の自宅ローンは完済しています。現在の金融資産は以下の通りです。・日本円普通預金:1,000万円・ドル普通預金:1,500万円・貯蓄型保険の日本円積立:1,200万円・ドル積立:1,200万円・投資信託(NISA含む):650万円・401k:450万円なお、節税対策として、都心の駅近くの1Kマンションを複数件(1億2,000万円)持っており、家賃収入(毎月40万程度)とローンを相殺させています。私の死亡時にはローンが免除となるため、遺産として子どもたちに相続させます。相談内容は、毎月貯金している
買うより賃貸の方がいい人と、持ち家の方が向いている人
FPの家計相談シリーズ
読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回は花輪陽子氏がお答えします。私は現在、東京で1LDKの部屋を借り、夫婦で暮らしています。夫婦2人ですので、1LDKの部屋でも問題なく快適に暮らしています。しかし、月末になるたびに家賃13万円が口座から引き落とされているのを見て、少し複雑な気分になります。自分のものにはならないのに13万円という大金を払い、これでいいのだろうかという気分です。余談ですが、マネーフォワードの機能で集計された、昨年の高額支出ランキングの大部分が家賃でした。家計のかなりのウエイトを占めていることを痛感します。世帯収入は平均並みなので、正直、家を買うことはできると思います。しかし、35年ローンという長い道のりを自分は歩めるのだろうか、万が一仕事をクビになったらどうしようか、などと考えるとなかなか踏ん切りがつきません。そこで教えていただきたいのは、お金のプロが家を買った方がいいと思う人はどのような人でしょうか。安定していてたくさんの収入があって、という人がいいのはわかります。しかし自分
70歳で保険を解約、その先の備えは保険より貯金の方がいい?
FPの家計相談シリーズ
読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回は花輪陽子氏がお答えします。医療保険について相談させてください。現在入っている医療保険はあと10数年で払込が終わり、70歳の時に解約金が300万円となり、その後解約金は歳をとるごとに減っていくそうです。そこで、70歳の時にこの保険を解約しようと考えています。その際に70歳から新たに掛け捨て医療保険に入った方がいいのか、死亡保障の手厚い保険に入った方がいいのか、保険に入らずにその分の貯金をする方がいいのかを教えてください。現在は医療保険以外の保険には入っていません。〈相談者プロフィール〉・女性、42歳、既婚(夫:会社員)、子供2人・職業:パート・アルバイト・居住形態:持ち家(マンション)・手取りの世帯月収:55万円・毎月の支出目安:45万円
親名義のマンション、不要な税金を払わず名義変更するには?
FPの家計相談シリーズ
読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回はプロのFPとして活躍する伊藤英佑氏がお答えします。20代のときに、親と折半で1,600万円の中古マンションを購入しました。名義は父で、現在、毎月4万円を父に家賃として支払っています。固定資産税、管理費、火災保険は父が支払っています。ローンは残っていません。父が70歳になるので、名義を私に変えた方がいいのか悩んでいます。もし名義変更をしたら、私が贈与税を支払わなければならないのでしょうか。実質800万円以上は父に払いましたが、マンションを購入する際に父だけの名義にしているので、実際に支払ったという証明ができない状態です。父が亡くなるまで、4万円を払い続ける方がよいのでしょうか。今後の手続きは、どうしたらいいのでしょうか。〈相談者プロフィール〉・女性、39歳、未婚、一人暮らし・職業:会社員・居住形態:持ち家(マンション)・手取りの世帯月収:15万円・毎月の支出目安:15万円
月収20万のシングルマザー「人生の3大資金」に備えるには?
FPの家計相談シリーズ
読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回は高山一恵氏がお答えします。シングルマザーで、今は子供と2人でアパート暮らしをしています。家賃は6万円ほど。私の貯蓄は800万円ほどあります。母から相続時精算課税制度を利用して2,000万円を受け取る予定で、それを頭金に2,500万円ほどの家を建てる予定です。自分の貯蓄には手をつけず、母から受け取るお金を頭金にして、足りない分は私がローンを組んでアパート家賃分程度の返済にして払っていくつもりです。ただ今後、収入が増える見込みはなく、子供が現在中学生のため教育費もまだまだかかるはずですし、老後が心配です。ネットのライフプランのシミュレーションなどをしてみた所、60歳で貯金が底を尽きるという結果で、どうしたらいいのか分かりません。〈相談者プロフィール〉・女性、38歳、未婚、子ども1人・職業:会社員・手取りの世帯月収:20万円 ・毎月の支出目安:20万円
相続で突然手元に舞い込んできた1億円、どう活用する?
FPの家計相談シリーズ
読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回は内藤忍氏がお答えします。年末に跡継ぎだった独身の兄が亡くなり、まとまった現金と不動産を相続しました。現在の年収は550万円で、資産は定期預金500万円と郵便貯金200万円で、借金はありません。そこに、田舎の家土地(800万円ほど)、保険および預金1億円と、突然大金が舞い込んできてどのように管理するべきか悩んでおります。相続税は1,200万円程度で、それを除いても9,000万円は手元に残ります。現在考えている使い道としては、田舎の家を引き払い、5,000万円近くを使って、近畿の幹線沿いに家を買おうかと思っています。うち半分くらいをローンにして所得減税に利用し、後に減税がなくなったところで残債を払う計画です。定期預金と郵便貯金は、子供の教育資金として積み立てを続けるつもりです。使う予定のない3,000万円を資産運用するなら、リアルアセットにも挑戦したいです。また、家庭向けのソーラー発電も資産となりえるならチャレンジしたいです。こんな計画を立てていますが、アド
親が所有する分譲マンション、安く借りると贈与税はかかる?
FPの家計相談シリーズ
読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回はプロのFPとして活躍する伊藤英佑氏がお答えします。現在、夫と息子と暮らしています。実家の母から、母の持つ分譲マンション7部屋のうち、2部屋に兄家族と私たち家族でそれぞれ入居を勧められています。現在の家賃負担(毎月11万円)が減るのであれば、入居したいと考えていますが、マンションの家賃相場が30万程のため、今より安い賃料となると、管理費に少しプラスした金額程度になるかと思います。相続税の負担をできるだけ抑えたいとも考えていますが、相続対策として、今のまま私たちの住まいに住み続けるのが良いのか、月々7〜8万円の賃料で入居しても支障はないのか、お教えいただきたいです。ちなみに以前、税理士へ相談をしたのですが、ある税理士には毎月家賃負担0円で住んだとしても相続税額には影響がないと言われ、別の税理士には家賃相場の8割程度を負担しなければ、相続の際に税務署から目をつけられ、相続時の税額が一気に増えると言われました。現在の家賃は11万円ですが、入居予定の住戸の分譲価格
2世帯住宅を孫に相続すれば、相続税はかからないって本当?
FPの家計相談シリーズ
読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回は伊藤英佑氏がお答えします。主人の両親と同居しています。自宅は持ち家ですが、建物登記をまだしていません。義理両親は「自分達が死んだ後に孫に名義を移す。そうすると相続税がかからない」と言います。本当でしょうか?<相談者プロフィール>・女性、43歳、既婚・子供3人・職業:パート・アルバイト・居住形態:主人の両親と二世帯同居、持ち家(戸建て)・住んでいる地域:大阪府・手取り月収:36万円・毎月の支出目安:20万円