バーバリー・ロスから復活の三陽商会、サプライズ決算でストップ高!要因はセール価格での販売減少か
上期予想を3.6倍も上振れ
2月決算銘柄の第2四半期決算がおおむね出揃いました。発表時期の相場環境は最悪で、アメリカの金利の上下によって、日経平均株価は、1日で500円以上も上げたり下げたりで大きく振り回わされました。そんな中での決算発表なので、決算内容よりも、全体相場につられて株価が動く銘柄が多かったように思います。そんな中、第1四半期決算発表後にこの連載で取り上げた三陽商会(8011)が、異彩を放っています。10月6日に発表された2024年2月期第2四半期決算を見てみましょう。
「匿名宝飾店」が話題となった4℃、ジュエリーより好調な事業とは?
婚姻数の減少でブライダル店舗は苦戦
ブランド名を明かさず「匿名宝飾店」と大きく描かれた店舗が、原宿に2023年9月8日(金)から24日(日)の期間限定で出店していました。期間中の累計来場者数は5,500人と大盛況で、整理券を配るほどのにぎわい。期間中の20日(水)に覆面ブランドが「4℃」であると明かされました。「4℃」といえば、『19歳の誕生日にプレゼントされると幸せになれる』という都市伝説が有名です。わたしが19歳のときにもすでに囁かれていましたので、かれこれ○十年以上、語り継がれており、これはある意味かなりの知名力です。ただ一方で、それを揶揄するような言葉もSNSなどで散見されることもあり、憧れのブランドとは言えなくなっているかもしれません。そんな状況を打破するための施策が今回の「匿名宝飾店」でした。来店者が店を出る際に初めてブランド名を明かした上で、アンケート調査を行ったところ、83%が「4℃のイメージが変わった」、78%が「正体は意外だった」と答えたそうです。
厚労省が2024年度予算で33.7兆円を要求、その使い道は?関連する銘柄も
一人暮らしの高齢者増加も懸念材料
2024年度予算の財務省への概算要求が、一般会計で総額110兆円を超え、そのうち3割を超える33兆7,275億円が厚生労働省の予算となっています。認知症の治療法開発などにつなげるため、来年度予算の概算要求で認知症の治療法開発などの関連費用として、200~300億円となっています。また、農水省の概算要求は2.7兆円でそのうち、花粉症対策に222億円となっています。私たちが納めた、大切な税金の使い道でもあります。
あの「鳥貴族ショック」から6年、インフレによる値上げは再び悪夢となるのか?
「世界の鳥貴族」へ懸念となるのは…
「何食べたい?」と聞かれていちばん無難な答えは「焼き鳥」ではないか、とわたしは思っています。基本的には庶民の味方ゆえ、高級焼き鳥店でも上値が限定されること、また庶民派のチェーン店であっても、味に大きなハズレはないこと、つまり店舗による味のブレも、価格のブレもそれほど大きくないので、みんながそこそこ満足できる確率が高いのです。また、少人数でしっぽりいただいてもよし、大人数でワイワイ楽しむもよし、いろんな意味でキャパの大きい食べ物だと思います。ということで、半ば強引ですが、今回は焼き鳥チェーン店の大手、鳥貴族ホールディングス(3193)の決算をチェックしたいと思います。
背景には【新NISA】や海外投資家?東証の取引時間延長はどのような影響があるのか
企業の決算発表どうなる?
東京証券取引所の取引時間が、70年ぶりに延長することが決まりました。延長時間は30分間で、現在の取引時間は9時~15時(11時30分~12時30は昼休み)、合計5時間の取引時間ですが、適応後は終了時間が30分延長され15時30分と、合計5時間30分の取引時間となります。
10月権利確定の【配当利回り】ランキング、高配当利回り銘柄の魅力とは?
銘柄選びで気を付けるべきことも
投資の世界には、さまざまな戦略や目的があります。そのなかで、投資初心者の方でもイメージしやすいものの1つが、インカムゲインを狙う戦略でしょう。これは、投資から得られる収入、つまり配当を主な収益源として狙う方法です。今回は2023年9月27日(水)現在のデータをもとに、10月権利確定銘柄の配当利回りトップ5を紹介します。
減益予想から一転、なぜ【築地銀だこ】は年初来高値を更新できたのか
営業利益と経常利益、投資家はどちらを見るべき?
株式投資家の好物といえば、”減益予想から一転増益!”といった、ネガティブからポジティブへクルリと予想が反転する銘柄です。減益予想ゆえ、株価もパッとせず、だれもがスルーしていたところで、増益予想に転換のニュースが出れば、いきなりスポットライトが当たり、株価急騰となることが多いものです。直近の例ですとホットランド(3196)、たこ焼きのチェーン店「築地銀だこ」を主に展開する会社です。たこ焼きといえば、庶民の食べ物代表と言ってよいでしょう。大阪の家庭だと、たこ焼き機が自宅にあると聞きますが、東京在住だと外出時に食べるか、デリバリーするかの二択です。わが家でも、娘たちのリクエストで、お届けしてもらうことがあります。わたしの周りでは、店舗に通う友人も多く、せっせとポイントを貯めているファンも多数存在します。
東京都が卵子凍結に係る費用の助成を開始−−メリットだけではない考えるべきこと
選択肢は増えるが…
東京都は9月15日(金)、妊娠や子育てをサポートする支援策として、健康な女性が卵子凍結をする際の費用として、最大30万円を助成すると発表しました。将来出産をしたいと思っていても望んだ時期に、さまざまな理由で産める状況にない場合などを想定し、あらかじめ卵子を凍結し保管しておく事で、さまざまなメリットがあるようです。しかし、そうではない現実もあるように感じました。
カルビーと湖池屋…ポテトチップス界の2強、株価の動きに大きな差があるのは何故なのか?
一方は上場来高値を更新も…
最近、コンビニに行くとついつい買ってしまうのがポテトチップスです。もともとわたしは、それほどポテチ好きではありません。それでも躊躇なくカゴに入れてしまうのは、キャッチーなネーミングのせい。「神のり塩」「美食の岩塩」「通の黒胡椒」など、大人の食指が動いてしまうのです。
ポケモンも人気を後押し!トレーディングカードの恩恵を受けた企業は
意外にも今期予想は減益…なぜ?
今年の春、トレーディングカードの人気が白熱しているというニュースを目にしました。トレーディングカードは、趣味でコレクションしたり、交換、対戦ゲームなどに使われます。人気が高いのは、ポケモンなどのキャラクターや、スポーツ選手のカードで、YouTubeなどで紹介されたことをきっかけに、世界中で注目が集まっています。通常は高い場合でも定価は1枚あたり100円未満が多いですが、希少性の高いカードは、1枚で数億円という、信じられない値段がつくこともあるようです。今年の8月には、ポケモンの世界大会「ポケモンワールドチャンピオンシップス2023」が初めて日本で開催され、歴代のポケモンカードが大集合し、かなりの活況だったようです。一般社団法人日本玩具協会によると、「カードゲーム・トレーディングカード」の市場規模は、2021年度は前年比46%増の1,782億円、2022年度は前年比32%増の2,349億円と2桁成長を続けており、当然、恩恵をうける企業の業績にも期待ができそうです。
狙いは【新NISA】か−−増える株式分割、発表した銘柄の株価はどう動いた?
マツキヨにHondaも
ここのところ、株式分割を行う企業が急増しています。株式分割とは何なのか、株式分割がもたらす企業と個人投資家のメリットとデメリットについて、実際の例を交えながらお伝えします。
値上げで販売数量が減少…伊藤園の決算から読み解く、飲料業界の苦難と工夫
翌営業日に株価は12.3%上昇
連日最高気温が30度を超える真夏日が、2ヵ月以上続くという異常な暑さの中、外出時にはかならず自動販売機で冷たい飲み物を買い求めました。数年前は、ソルティ系の少し甘みがある飲料を好んで飲んでいましたが、その甘さが、かえって喉を渇かせる気がして、今年は麦茶一択で夏を乗り切りました。子どもの頃の夏の飲み物といえば、冷蔵庫でキンキンに冷やされた麦茶だった、という方も多いのではないでしょうか? 毎晩、母親がやかんで麦茶を沸かして、一晩熱を冷ましたあとで冷蔵庫に入れる、という一連の作業は夏の風物詩でもありました。そんな手間を取らずとも、どこでも麦茶が買える時代。わたし同様に、駅のホームの自販機で麦茶のボタンを押した人は多いのではないでしょうか?
トップ5すべてが5%超え!9月権利確定の【配当利回り】ランキング
高配当利回り銘柄へ投資する優位性とは
株式投資家が資産を成長させる手段として、キャピタルゲイン狙いの成長株投資、安定したインカムゲインを求める配当株投資、その中間を狙うバランス型投資など、それぞれの戦略があります。長期投資ではインカムゲイン、つまり配当利回りを目的に銘柄を選ぶ「高利回り銘柄」への投資が候補の一つとなるでしょう。高利回り銘柄とは、他の投資対象に比べて高いリターンを提供する可能性がある銘柄を指します。今回は、2023年8月30日(水)現在のデータをもとに、9月権利確定銘柄の配当利回りトップ5を紹介します。
EV自動車の関連銘柄が好決算で通期予想も上方修正、目利きの投資家は先回りして仕込めたのか?
前年度の減収減益から急回復した事業が牽引
夏の決算発表シーズンが、ひと段落つきました。この時期は、海外投資家がサマーバケーションで不在であったり、株価を動かす材料が乏しいこともあり、“夏枯れ相場”と言われます。確かにここのところ、売買代金は3兆円割れが続いており、株式市場も夏バテ気味のようです。ただし、個人投資家としては、今がいちばんの仕込みどき。決算発表期間中は、目を通す余裕がなかった決算資料をじっくり読み解くチャンスです。今回、好決算だった中で印象に残ったのは、EV自動車関連銘柄です。EV自動車は、目新しい投資テーマではなく、数年前から折に触れてスポットライトが当たっていますが、いまいち持続力がありません。その要因として、日本でのEV自動車の販売比率は1.71%と小さく、まだまだ利益を生みだす成長ドライバーとなっていないことです。とはいえ、世界中で脱炭素化が叫ばれ、中国を中心に急速にEVシフト化が進んでおり、不可逆的であることは間違いないでしょう。投資家としては、この大きな投資テーマにいち早く乗っかって資産を築きたいものです。
ガソリン価格が15年ぶり高値水準、高騰している2つの理由とは?
懸念される景気の冷え込み
今年のお盆休みは台風が直撃した為、新幹線などが全線で運休となりました。予定を変更して、マイカーでお出かけされた方も多いのではないでしょうか?ガソリン価格は主に、原油価格と為替、そして産油国で結成する石油輸出国機構(OPEC)と非加盟のロシアなど主要産油国でつくる「OPECプラス」の供給量で決まります。
値上げ疲れが追い風に!節約思考を取り込んで好業績の製造販売メーカーとは
上場以来、上昇トレンドを継続
ここのところ日本の経済指標は、のきなみ堅調です。4-6月のGDPは年率6.0%増と、1-3月期3.7%から2.3%も増加。予想は2.9%増でしたので、かなり強い数字です。ヘッドラインが流れたときは、瞬間で円高に50銭ほど振れるほどのインパクトがありました。
業績の善し悪しで明暗が分かれた第1四半期決算発表後の相場展開を振り返る
ストップ安の連続記録は?
7月下旬から続いていた3月期決算の企業による第1四半期の決算発表が、8月14日(月)に終了しました。日本には3月期決算の銘柄が約2,500社あります。決算発表は1年に4回、3ヵ月毎に行われ、第2四半期は10月下旬から11月中旬、第3四半期は1月下旬から2月中旬、通期決算は4月下旬から5月中旬の発表となっています。決算発表期間中、多い日には1日に数百社もの内容を読むので、決算発表の時期は日を追うごとに眼精疲労が酷くなります。
株価が大躍進したラーメン株、御三家に伸び代はまだあるのか?
上昇余地を判断するポイント
この1年間で株価が大躍進したラーメン株。光熱費や人件費の高騰、原材料高、人手不足など悪材料満載の中、投資家のラーメン愛は、逆境を吹き飛ばしたようです。ラーメン御三家、「一風堂」を展開する力の源ホールディングス(3561)、「ラーメン山岡家」の丸千代山岡家(3399)、「町田商店」のギフトホールディングス(9279)の直近1年間の株価騰落率を日経平均株価と比べてみると、ラーメン株の好調っぷりがはっきり分かります。画像:TradingViewより