ドラッグストア業界の株価はどうなるのか−−先陣切ったツルハHDの決算から占う
マツキヨとウエルシア、なぜ差がついたのか?
かつて、インバウンドの主役はドラッグストアでした。わたしが仕事で通う原宿の竹下通りには、20mおきくらいにドラッグストアが点在し、どこも外国人客で溢れかえっていました。前回、#シン・インバウンドとしてOTC医薬品を製造販売する企業への期待をお話ししましたが、それらを販売するドラッグストアも、ふたたび脚光を浴びるのでしょうか?
ウォーレン・バフェット氏はなぜ日本の5大商社への投資を続けるのか
アメリカ国外の上場株式では最大規模の投資額
6月19日(月)、アメリカの投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイは、日本の5大商社の持ち株比率を引き上げた事を明らかにしました。5大商社とは三菱商事(8058)、三井物産(8031)、住友商事(8053)、伊藤忠商事(8001)、丸紅(8002)のことを指し、現在の持ち株比率は平均8.5%強(三菱商事6.59%→8.31%、三井物産6.62%→8.09%、住友商事6.57%→8.23%、伊藤忠6.21%→7.47%、丸紅6.75%→8.30%)で、合計の投資額はアメリカ国外の上場株式では最大規模です。
不労所得を狙う【配当株投資】で初心者が気をつけるべきポイント
ポートフォリオはどう管理する?
「FIRE」が話題となり、不労所得として配当が注目されたことで、老後の支えとして、またはインフレ対策として、配当株投資が気になっている方もいらっしゃると思います。今回は配当株投資の魅力や、利回りの高いポートフォリオ(資産構成)を組むことができるようなヒントについてもお伝えしたいと思います。
日本でしか買えない商品を販売する「#シン・インバウンド」銘柄の決算を紐解く
まだ出遅れている?
仕事場に向かって原宿の竹下通りを歩いていると、ドラッグストアに外国人観光客が戻ってきているのを感じます。インバウンド需要に沸いていた2019年は、爆買いする外国人客で溢れかえっていたドラッグストアですが、コロナ禍で訪日客はさっぱり。訪日客用に備えられていたタックスフリー専用のレジも、撤廃されていました。ところがここ最近は、日本人より外国人客のほうが多く感じることもしばしば。かつて大半をしめた中国人観光客はまだ少ないですが、タイや韓国、インドなどアジア圏の方々や、欧米からの観光客の姿も多くみかけます。入国制限が解除される前から、インバウンドの復活需要はかなり期待されており、資生堂やコーセーなど化粧品メーカーは、2023年に入ってかなり株価が上昇しました。たしかに、化粧品メーカーの業績は回復基調にありますが、こちらはインバウンド需要が牽引しているというより、国内のリオープン需要といったほうがしっくりきます。デパートでメイク用品のテスターをお試ししているのは、日本人客がほとんど。その理由は、コロナ禍でeコマースが浸透し、訪日せずとも化粧品が買えるようになったためだと考えられます。となれば、「
投資家はなぜ【骨太の方針】に注目するのか?岸田政権が向き合う重要課題とは
相場の格言「政策に売りなし」
日々のニュースで岸田総理の発言や、政府の動きを伝えていますが、そのニュースが投資の利益につながるかもしれません。「政策に売りなし」という相場格言をご存知でしょうか? 国の政策に関連している業種や銘柄に投資をしていると、値上がりしやすいので売らない方がいいという意味の相場格言です。なぜ政策を知っていると有利なのか、その政策をどう調べればいいのか、という疑問を持った方に、その方法を紹介していきます。
リベンジ婚相場はくるのか−−ウエディング業界で生き残るための鍵は?
婚姻数は年々減少
最近、”結婚”という嬉しいニュースがたびたび入ってくるようになりました。コロナ禍では、結婚式を挙げたくても挙げることができず、キャンセルしたり延期したりと、つらい決断をしたカップルも多かったと聞きます。その苦難の時期を乗り越え、なんの制限もなく結婚式を挙げられるとなれば、2023年はリベンジ婚相場がやってきてもよいのではないかと考えています。実際の婚姻数の推移を見てみると、婚姻数は減少傾向となっています。コロナの影響をいちばん受けたのは2021年なので、そこからみると回復傾向にはありますが、コロナ前の数字にはまだ届いていません。<婚姻件数>2017年 606,952組2018年 586,481組2019年 599,007組2020年 525,507組2021年 501,138組2022年 504,878組出典:厚生労働省「令和4年人口動態統計の年次推移」そもそもコロナ前から、婚姻数は減少しており、2010年までは、700,000組以上のカップルが誕生していましたが、それ以降、右肩下がりです。国立社会保障・人口問題研究所「人口統計資料集(2022年版)」によると、2020年の「50歳時の
ChatGPTの次は−−注目集めるAI、世界と日本の関連銘柄5選
AI関連ファンドも
イーロン・マスク氏ら複数の投資家が設立し、サム・アルトマン氏がCEOを務めるAI研究団体「OpenAI」が、2022年11月に発表した、対話型の生成AI「ChatGPT」が大きな話題となっています。生成AI(Generative AI)とは、簡単にいってしまうと学習したデータをもとに、画像やキーワードを組み合わせてコンテンツを生成するAIです。ChatGPTの発表から半年超たった現在、日本株を始め、世界的に半導体を含むAI関連株が大きく株価を押し上げています。マイクロソフトの検索エンジン「Bing」、グーグルの対話型AI「Bard」などが追随したこともあり、盛りあがりをみせています。そこで今回は、ビッグテック以外の「AI(人工知能)」関連銘柄に絞り、世界と日本で5銘柄ずつピックアップしていきます。
価格が停滞するか反転するかがわかるようになる?初心者こそチャートを見るべき理由とは
レジスタンスラインとサポートラインを解説
日経平均が1990年7月以来となる、約33年ぶりの高値水準となっています。チャートで表すと、このような値動きになっています。画像:TradingViewより投資を始められる方は、ニュースや情報などから銘柄を決めたり、指数に連動する投資信託やETFなどを選ぶことが多いのではないでしょうか? 投資のタイミングを掴む上で、投資初心者の方こそまずはチャートを見ていただきたいと思います。どんなにいい銘柄を選んだとしても、上がり続ける銘柄はありません。どんな銘柄を選ぶかと同じ位、今どのような値動きになっていて、どのようなタイミングなのか、ということを見る事は大切だといえます。チャートを見て分析する手法を「テクニカル分析」といいますが、私自身、ニュースや外部環境、決算などの財務分析で銘柄を選んでいましたが、そこにテクニカル分析を加えたことで、利益が大きく変わりました。だからこそ、投資初心者の方にはハードルが高く感じてしまうかもしれませんが、最初からチャートを見るクセをつけていただきたいと感じています。今回は重要なチャートの見方の一つである「レジスタンスライン」と「サポートライン」についてお伝えします
リアルイベント復活が株価に影響−−決算翌日からが上り調子の銘柄とは?
ただし、やや過熱感があり
最近、アーティストのライブや、スポーツ観戦などのリアルイベントに参加したという報告をあちらこちらで耳にします。コロナ禍では、ほとんどリアルで開催することができなかったのだから、ファンにとっては何を置いても参加したいといった気持ちでしょう。6月3日(土)〜4日(日)に開催された日比谷音楽祭では、4年ぶりに声出しや飲食ブースが解禁されたことも話題となりました。さらに7~8月はフジロックやサマソニなど、フェスなど行ったことないわたしですら知っているメジャーな音楽フェスが控えています。ということで今回は、音楽フェスをはじめ、リアルイベントの影の立役者であるヒビノ(2469)の決算を分析します。
時価総額1兆ドル超え!エヌビディアが急騰したのは何故なのか
日本市場復活の鍵は?
先週、5月29日週にアメリカの半導体メーカー・エヌビディアの時価総額が、一時1兆ドル(日本円で140兆円)に達した事が話題となりました。半導体メーカーでは、初めての1兆ドル企業です。これまで1兆ドルを超える企業は7社あり、アップル、サウジアラムコ、マイクロソフト、アルファベット、アマゾン、テスラ、メタで、エヌビディアは8社目となります。皆さんもいくつかの企業は耳にした事があると思います。
森永製菓と江崎グリコにある【2倍の差】とは?好調お菓子メーカーの決算を分析
長期チャートで株価の変化を見ると…
夏の足音が次第に大きくなりつつある今日この頃、わが家の娘たちは毎日のようにアイスを食べています。彼女たちが選ぶアイスはだいたい決まっており、チョコモナカジャンボか、ジャイアントコーン。この2つは何年も変わらず、わが家の冷凍庫のイツメンです。チョコモナカジャンボは森永製菓、ジャイアントコーンは江崎グリコが製造しています。わたしの贔屓はジャイアントコーンですが、チョコモナカジャンボも捨て難い。アイスでは甲乙つけがたい対決ですが、じつは株価の上昇率も夏に向けて接戦を繰り広げています。お菓子メーカーは、コロナの巣篭もり需要で2021年、2022年は好調でしたが、2023年は原材料高に苦しめられ、業績は低迷していました。そこから価格転嫁をすすめ、徐々に業績が回復しつつあります。あらためて2社を比べてみましょう。画像:TradingViewより
メイク需要が追い風に!進む“脱マスク”で恩恵を受ける黒子企業とは
日本を代表するビューティー企業の決算は?
日経平均株価は、バブル後の高値を33年ぶりに上抜けて31,000円台に乗せてきました。上昇の要因は、下記が考えられます。カリスマ投資家であるバフェット氏が日本株に好意的な発言をしたことPBR1倍割れ銘柄に対する東証の改善要求により、日本企業が株価上昇を意識し始めたことしばらくは日本の金融緩和政策が続きそうであること期待以上に日本の存在感をアピールできた広島サミットインフレ高止まり、金融不安を抱えた欧米に比べて安心感があること国内外から半導体関連に関する投資が活発化していることこれらに加えて、各国に遅れてやってきた“脱マスク”の効果もかなり大きいと思っています。というのも、マスク着用が個人の判断に委ねられてから、しばらくはまだまだマスク着用者が圧倒的に多かったものの、ゴールデンウィークを挟んだのちは、徐々にノーマスク派が増加しています。わたしは真っ先にマスクなしの生活を堪能しておりますが、なんと清々しいことか。制限なしに行きたいところへ外出できる開放感を存分に味わえる−−そんな気持ちの昂揚が、日本景気を明るくしていることは間違いありません。うっかりお財布のヒモもゆるくなっていることでしょ
楽天グループの株価急落はなぜ起きたのか?焦点となるのはモバイル事業
カギは6月から実施する新プラン
5月15日(月)の取引終了時間近くに、楽天グループ(4755)の株価が急落しました。私はラジオNIKKIの生番組に出演するため、電車に乗っていて、スマホで株価を見ていたのですが、14時50分頃に740円超えで推移していた同社の株価が、あっという間に一時625円まで売られました。一部報道機関から、公募増資や第三者割当増資などを検討していると発表されたことで大幅下落となりました。
日経平均3万円超えも市場では降格ラッシュ?上場している企業が降格するとどうなるのか
東証フォローアップ会議の影響とは
2023年5月17日(水)、日経平均株価は3万93円59銭となり2021年9月以来、約1年8ヵ月ぶりに3万円台を回復しました。要因として4月から、海外投資家の買いが継続していると見込まれいます。日本株への先高期待感や為替市場での円安進行、5月17日(水)に内閣府が発表した2023年1-3月期GDP速報値が前期比0.4%増、年率換算で1.6%増と3四半期ぶりのプラス成長で、先進国では遅れてのコロナ禍からの経済回復で個人消費も伸びていることに加えて、インバウンド期待もある……と、理由はいくつか考えられますが、東証のPBR1倍割れ企業に対しての取り組みもその一因となっているのではないかと感じています。今回は東証のPBR1倍割れの企業に対しての取り組みを、投資家はどう捉えるべきなのか−−仮に上場維持基準を満たせず、プライム市場からスタンダード市場に降格した場合、どのような影響があるのかを考えていきましょう。
コクヨの株価が決算発表後に右肩上がり、その裏で伸びた銘柄とは?
“二匹目のドジョウ”を狙う方法
日々発表される決算のチェック作業は、投資家にとっては重要なイベントです。決算発表をきっかけに株価が上昇し始めることも多いため、その初動を捉えたいなら、発表当日にチェックするのがベストです。とはいえ、1日で何百社、混み合う日には千社以上の発表が重なりますから、すべてに目を通すのはきついもの。専業投資家ならまだしも、会社員として働いている個人投資家の方でしたら睡眠不足で日中の仕事に差し障りがでます。そこで、効率よく当たり銘柄を見つける方法として、好決算で株価の反応がよかった銘柄の“二匹目のドジョウ”を狙う作戦を紹介します。
NTTが異例の大型株式分割、狙いは新NISA?個人投資家にとってのメリットとデメリット
想起される1987年の上場
先週、5月12日(金)のザラ場に驚きの開示がありました。NTT(9432)が2024年3月期の決算と同時に、1株につき25株を割り当てる株式分割を発表しました。時価総額が14兆円を超える同社が25分割とは考えつかず、開示情報をもう一度見返すほどの出来事でした。
決算発表の翌日に爆上げ!投資家が反応した3つの銘柄の共通点とは?
3月決算企業が本決算を発表するタイミング
ゴールデンウィーク前後は毎年、決算発表が集中するため、休みボケなどとは言ってられません。とくにこの時期は、3月決算企業が本決算を発表するため、投資家からの注目度がもっとも高く、寝る間を惜しんで決算チェックをしている強者もいることでしょう。わたし自身は、すべての決算内容に目を通すほどのマニアとは言えず、決算発表後に株価の反応がよかったものだけを、どれどれとチェックする、後出し投資法を実践しています。決算発表後の株価の動きは、よくても下げたり、悪くても上げたりチグハグな動きをすることが多々あり、一筋縄ではいきません。好決算を期待した先回り買いで、被曝したこともしばしば。そういった悲劇を避けるため、決算後の株価の反応を見てから参戦するのが良策です。今回も、決算発表の翌日に暴騰した銘柄を物色していたところ、いつもとは少し違った傾向に気づきました。
稀代の投資家、ピーター・リンチ氏から学ぶ【銘柄】の選び方
投資家に響く名言3つ
ゴールデンウィークの5連休に入る前日、5月2日(火)の日経平均株価は一時29,728円を付け、終値は29,157円でした。その日から3週間前の4月11日(火)は終値が27,923円でした。この期間で日経平均株価は、1,234円値上がりした事になります。一般的に、25日騰落レシオは120%を上回れば「買われすぎ」、140〜150%あたりでピークを打つとされていますが、4月25日(火)~5月2日(火)まで11日間連続で120%超えています。4月25日(火)には146%をマークし、高値への警戒感が強まる水準をキープしています。このような状況になると、どの銘柄の株価を見ても「高すぎる」と感じてしまい株を買えない方も多いのではないでしょうか。株の基本は「安い時に買い、高い時に売れ」ですから、こんな状況のときにはのんびりと銘柄探しをするのがおすすめです。「日常生活こそ成長株探しの最大の情報源だ」という名言があります。これはアメリカの有名な投資家であるピーター・リンチ氏の言葉です。気候も心地よいこの時期には、普段の買い物などを少しのんびり気味にして、街中や店内をウォッチングするのもいいかもしれません