企業が続々と中期経営計画を発表!発表後に株価が上昇した企業は?
開示情報の内容も紹介
2024年4月3日、岸田総理は、総理大臣官邸でコーポレートガバナンス改革の推進に向けた意見交換を行いました。総理は、意見交換を踏まえ「東京証券取引所から報告いただいたように、上場企業にPBR(株価純資産倍率)等の資本コストや株価を意識した経営の実現を要請し、今年から、対応を進める企業の一覧の公表を開始しています。日本企業の稼ぐ力を更に強化するために、いまだ第一歩が踏み出せていない企業においても、投資家との対話を通じ、企業価値の向上に向けた取組を着実に実践に移すことが重要です」と語られました。また、来年4月からは、プライム市場上場企業に重要情報の英文開示を義務化し、海外からの投資を呼び込むための指針なども示されました。
迷惑行為から復活の「くら寿司」ともに好調な日本と北米どちらに投資をする?
株価の割安さを測るPERは日米で割高
2023年は、回転寿司チェーン店にとっては災難な年でした。1月に「スシロー」を運営する「あきんどスシロー」で、醤油ボトルや湯呑みを舐めるなど迷惑行為を行った動画がSNSでアップされ炎上。また、4月には「くら寿司」でも同様の事件があり、回転寿司チェーン店に対するネガティブな印象が日本中に広がりました。それまでわたしも娘たちと何度か地元のくら寿司に足を運んでいますが、その後は、なんとなく気が向かず外食の選択肢から除外していました。当然、投資対象としても監視から外していましたが、先日、たまたま目についたくら寿司の株価が、きれいに上昇しており、俄然興味が湧いてきました。
アフターコロナも好調のオフィス家具「オカムラ」「イトーキ」株価に開きがあるのはなぜ?
2社ともに上方修正をしているものの…
先日、オフィス家具のレンタル料が上昇しているという新聞記事をみかけました。食料品や日用品、宿泊費、光熱費などの上昇は、肌感としてもありますが、オフィス家具のレンタル料にまでインフレの波が襲いかかっているとは、考えが及んでいませんでした。記事によると、事業拡大にともなって人材採用を増やし、オフィス家具を増やす企業からの引き合いが多いとのこと。
食品値上げがまた加速…1月から7月までに6433品目も!国産ウイスキーは最大2倍超に
「響30年」は16万から36万円へ…
国産ウイスキーの人気が高く値段が高騰しています。海外オークションでは「山崎55年」に8000万円超の値段がつくなど耳を疑うような話もあります。「白州」「響」などの人気も高まり、サントリーの「白州12年」「響17年」などは現在、原酒不足のために販売が休止されています。
日経平均株価の史上最高値更新はユニクロと米エヌビディアのおかげ?
史上最高値更新のカラクリとは
年初から急上昇が続く日本株。日本を代表する株式指数の1つ、日経平均株価は2024年2月22日、1989年のバブル時に付けた史上最高値3万8915円を更新しました。さらに、4万円の大台を突破するなど快進撃を続けています。史上最高値の更新は一般向けの情報番組などでも取り上げられたので、「株を始めてみようかな」と考える方もいるのではないでしょうか。たしかに、日本株は年初から歴史的な上昇相場を描きました。ただ、「日経平均株価の史上最高値更新」については、あるカラクリがあります。今回はそのカラクリにスポットを当て、史上最高値更新の裏側に迫りましょう。
食品メーカーで株価上昇の波に乗れていない「亀田製菓」決算で巻き返すもさらなる成長のカギとは?
鍵を握るのは、2022年に就任したCEO兼会長
2023年度は、食品業界の株価が堅調でした。業種別の騰落率は30%で、日経平均の28%を上回っています。2022年は、円安による原材料高、光熱費高、人件費高の三重苦で利益が伸び悩みましたが、2023年度は、価格転嫁に成功し、利益率が改善した企業が多かったためです。ただし、食品メーカーの中でも、株価上昇の波に乗れていない企業も一部あり、そのうちの1社が亀田製菓です。
「湖池屋vsカルビー」両社業績、株価ともに好調、投資家の選択は?
株式投資の真髄とは
2024年9月、ポテトチップス界のツートップ、カルビーと湖池屋について紹介しました。参考記事:カルビーと湖池屋…ポテトチップス界の2強、株価の動きに大きな差があるのは何故なのか?当時は、株価上昇率で比べると湖池屋が圧勝していましたが、この半年間で、カルビーが猛追しております。画像:TradingViewより「2023年9月の比較チャート」画像:TradingViewより「2024年3月の比較チャート」
日経平均2024年最大の下げの日に4%上昇した「ツムラ」、その理由は?
株価が伸びるか、低迷か
2024年に入って急ピッチで上昇してきた日本株。さすがにこのスピード違反を株式市場の神様が見逃すわけもなく、ここ最近は、大きく下落しています。2024年3月11日には、日経平均株価が一時1,000円以上下落する大幅安となりました。この日の東証プライム市場の値下がり銘柄数は1,398、値上がり数は232と、ほとんどが下げている全面安の様相でした。ところが、株式市場がどんよりした日にもかかわらず、4%上昇したのがツムラ(4540)です。ツムラといえば、みなさん思い浮かべるのはバスクリンではないでしょうか? 多くの日本人のバスタイムの質を上げてくれた立役者です。残念ながら、バスクリンなど家庭用品事業は2008年に売却しており、現在のツムラは、100%医薬品メーカー。中でも医療用漢方薬では国内シェア8割を握っています。「良薬は必ず売れる!」という信念で創業されたのが1893年。そこから資材、原材料不足が深刻化する戦時中の苦難を乗り越え、創業130年を迎えています。現在の時価総額は2,800億円程度で中型株に分類されます。ここのところの株式市場のテーマといえば、大型の高配当株か、生成AI関連で、
日経平均4万円超えの実態は?日経平均寄与度2〜5位は半導体・AI関連!今後の展開を分析
日経平均の成り立ちも解説
3月4日の日経平均株価(以下、日経平均)は初の4万円台となる4万0109円23銭で終了しました。年始から上昇していた日経平均ですが2月中旬から急ピッチで上昇を続け、2月22日にこれまでの最高値3万8915円(1989年12月29日)を上回る3万9098円を付けました。そこから僅か6営業日目で4万円台を付ける結果となりましたが、猛烈なスピードに着いていけない投資家の方も多いのではないかと思います。
日経平均4万円突破!バブルではないの?上昇の5つの背景を解説
今はどう構えるべき?
先月2月22日に日経平均は前日比836円52銭高の3万9098円68銭と大幅に反発し、1989年の3万8915円87銭の最高値を34年ぶりに更新しました。そして今週月曜日、4日の日経平均株価は前営業日比198円41銭高の4万0109円23銭と続伸し初めて4万円台に乗せました。歴史的なタイミングに私たちは立ち会っていることになります。ただ「日経平均はバブルなのでは?」「急落するのでは?」という質問をよくお受けします。実体経済と日本の株式市場との乖離を感じている方もいるようです。
株価うなぎのぼりの衛星放送「スカパー!」、躍進の理由は宇宙事業への変態?
投資家が惹かれる「変態企業」の魅力
この企業、こんなことしていたの?かつてのイメージとまったく違うビジネスを展開し、なかにはそちらのほうが事業のメインプレーヤーとなることがあります。たとえば、富士フイルム。かつては、テレビCMでもおなじみ、カメラのフィルムが稼ぎ頭でしたが、今や、X線画像診断や内視鏡、創薬などの医療分野がメイン事業です。目薬で有名なロート製薬は、「肌ラボ」などスキンケアセクターが急成長し、今やこちらが売上の70%程度を占めています。企業が事業内容を変化していく「変態企業」は、投資家としても非常に魅力があります。もちろん変態していくのは、それほど簡単ではありません。新規事業を開拓し、成長させていくには、相当の先行投資が必要なので、既存事業の足枷になります。それでも果敢に取り組み、成功させるのは、経営者の決断力、実行力、先見性や、それについていける従業員が必要で、一筋縄ではいきません。だからこそ、変態を成功させた企業に投資家が惹かれるのです。
日銀がETF買い入れ方針の見直しを表明。もし売却したらどうなる?2010年からの動向を振り返りつつ解説
拡大路線が転換に?
2月9日の日経新聞が報じた【損保4社に政策株の売却要求 金融庁、価格調整で問題視】という見出しのニュースには驚きました。金融庁は、企業向け保険料を事前調整している現状は、株の持ち合いを通じて企業とのもたれ合いが生じている。この事は一連の不正行為の温床となっているとして、損保会社が保有する政策保有株を売却する要求をしたという内容でした。その内容を受け、損保各社も政策保有の売却・縮減を進めるとの報道があります。昨年、東証は上場企業全社に資本コストや株価を意識した経営の実現を促しています。その影響で政策保有株の売却や縮減をし、株主配当や設備投資などを行うと発表している企業が増加中です。そこで頭をよぎったのは日銀が保有する株式の売却・縮減などの議論はどうなるか?という事です。今回は日銀が保有するETFについてお伝えします。
高まるグミ人気で予想を超え好調の「カンロ」決算で注目した2つの数字とは?
グミ市場が驚きのノビ
先日、飴を買おうと駅構内にあるコンビニに寄ったところ、選択肢が非常に少ない! あまり触手が伸びず、ほかに代替品はないものかと物色すると、グミの品揃えが異常に充実しているのを感じました。専用の吊り棚にずらりと並んだグミの数々。とくにハード系のグミが多いように感じます。前々から、近所のコンビニでもグミ売り場の拡大は気になっていましたが、さらにグミ人気は高まっているようです。コンビニのグミ売り場がどんどん拡張していることからも、グミ市場が大きくなっていることがわかります。調査会社のインテージ調べによると2023年の販売金額ベースでは972億円で、前年から24.1%の伸びとなっています。その一方で、縮小しているのがガム市場です。2021年にグミの販売金額が、ガムをはじめて上回り、その後は差が開く一方。コンビニのガム売り場はどんどん小さくなり、グミとは対照的な扱いです。グミ人気が高まった理由には、コロナで自宅にいることが増えたこともあげられています。仕事や勉強をしながらかみ続けられ、ストレス解消にもつながるとのこと。ガムは、口臭対策で噛む人が多いため、外出機会が減りニーズが落ちたようです。いった
アシックスとミズノが圧倒…スポーツブランド5社の明暗を分けた、投資家が注目したポイントとは?
1年前はスポーツメーカーすべてが好調に見えたが…
ちょうど1年ほど前、この連載でスポーツブランド5社(アシックス、ゴールドウィン、デサント、ヨネックス、ミズノ)の業績が好調で株価も堅調だという記事を書きました。その株価の動向を確認したら、驚くほどに勝ち組と負け組が、はっきり分かれていました。画像:TradingViewより1年前と比べてアシックスとミズノは80%以上、上昇しているにもかかわらず、ほか3社はマイナスという悲惨な状況。同じスポーツブランドでも、何を買うかで投資成績は大きく変わってしまう結果となっています。株価の推移をみると、2023年5月あたりから少しずつ勝ち組、負け組の騰落率が乖離し、その後8月あたりからきっぱり分かれた感じがします。ちょうど決算発表時期ですね。アシックスは12月決算で、ほか4社は3月決算です。となると、5月に発表された24年3月期の新年度予想にヒントがあるかもしれません。
少子化なのに過去最高益を更新、株価も上昇トレンドの早稲田アカデミーの強さとは?
「自動化」がカギ
銘柄物色をする際には、どうしても自分の関心・興味が向かうフィールドのものに目が行きます。個人投資家ですので、それでなんら問題ありませんが、ときどきまったく興味がない分野でも、アンテナに引っかかることがあります。わたしにはふたりの娘がいます。東京生まれの東京育ちですが、受験デビューは二人とも高校生。お受験熱が高い地域においては、マイノリティーに当たります。そんなこともあり、投資対象としても学習塾はほとんどノーチェックでした。市場全体を見ても、少子化が進行する日本で学習塾経営というのは、あまり旨みがないのではないか、という読みもあります。実際、大学受験分野では、少子化に加え、推薦入試などの年内入試が入学者の過半に至るなど、一般入試離れが著しく、いわゆる大学受験対応の予備校はかなり厳しい状況。文部科学省の学校基本調査にあるデータによると、1990年に20万人近くいた予備校生徒数は、今では約3万人に激減しています。ところが意外にも堅調なのは、もう少し下の世代を対象とした学習塾です。コロナ禍を契機に私立国立中学への熱が高まり、23年の首都圏中学受験者数は5万2,000人と過去最多を更新しています
売上高は過去最高の予想、群を抜いた強さを見せる「オリエンタルランド」に死角はないのか
来場者はコロナ前の8割に
手放さなければよかった!と見るたびにため息をつく銘柄があります。10年で10倍以上株価が上昇しており、現在もそのトレンドは堅調な超超優良株・オリエンタルランド(4661)です。コロナショックで大きく株価が下落したとき、これは一時的な下落であると確信を持って拾いました。当時は、4分の1に株式分割する前で、一株12,500円だったことを覚えています。そのまま保有していたら、ざっくり2倍。100万円以上の利益が取れたと皮算用せずにはいられません。
決算翌日に株価は急上昇、赤字企業「マネーフォワード」が好調の要因は?
上場来、時価総額は8倍以上、売上高は10倍以上も…
「家計管理は何でされていますか?」 5年くらい前からセミナーで参加者の方によく聞く質問です。キャッシュレスの浸透度と比例して、家計簿アプリなどデジタルで管理する人の割合が高まりつつあります。わたしは15年ほど前から家計簿をつけていましたが、8年ほど前からデジタル家計簿に移行しました。そのきっかけはマネーフォワードMEに出会ったことです。それまでも簡易型の家計簿アプリは使用したことがありましたが、いまいちピンときませんでした。ところがマネーフォワードME(当時はまだマネーフォワードという名称でした)は、それまでの家計簿アプリではなかった、フロー(月々の収入&支出)とストック(預金、株式、投資信託などの資産状況)の両方が一括管理できる画期的なものでした。最初は無料ユーザーでしたが、すぐにプレミアムサービスユーザーに。プレミアムといっても月額500円というお値打ち価格。登録しているクレジットカードで支払いすれば、自動的に支出は記録されるので、アナログ家計簿のように記入漏れなどありません。わたしの場合は、細かい日々のお金の出入りよりも、資産管理を重視しています。そのためのツールとしてマネーフォ
日経平均がバブル崩壊後の高値更新! 急上昇の要因は【新NISA】?
海外投資家が気にしていること
能登半島地震、羽田空港での航空機衝突事故と波乱の幕開けとなった2024年。ところが株式相場はそうした重苦しい雰囲気を吹き飛ばすような年初からの急上昇を演じました。日経平均は次々と大台替わりを果たし、ついに3万7000円の大台に迫る場面もありました。もちろんバブル崩壊後の高値更新です。ここまでの強い相場を誰がいったい想像したでしょうか。