猛暑の今こそ厳冬関連株?「シーズン・ストック」の投資法
「麦わら帽子は冬に買え」
8月中旬のこの時期は、機関投資家の多くも夏休みに入るため、株式市場の売買は低調になります。今年は、そのような時期にトルコリラの急落が発生し、日本の株式市場も大きく乱高下しました。米国での利上げが続き、新興国の通貨が売られるなど不透明感が強い状況ですが、このようなときに中期的な視点で銘柄を探す方法の1つとして、「シーズン・ストック」が挙げられます。
景気ウォッチャー調査から「株価買いシグナル」を読む方法
焦点は平成30年7月豪雨の影響
内閣府が月に1度公表する「景気ウォッチャー調査」は日経平均株価とかなり連動しています。景気ウォッチャー調査で「現状判断DI」が1ポイントを上回って上昇すれば、日経平均の買いシグナル点灯。その後、1ポイント以上の低下となると売りシグナルに転換、という売買を公表日終値で行ったとします。現在まで61回シグナルが点灯し、勝率は6割です。旧民主党政権下で勝率が3割と著しく悪化した時期を除くと、7割と高水準です。昨年7月10日の「買い」、今年2月8日の「売り」、7月9日の「買い」を経て、8月8日に再び「売り」シグナルが点灯しました。次の「買い」シグナル点灯の条件を探ります。
「個別株やIPOよりも…」フリーランスのための資産運用
FPの家計相談シリーズ
読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回は内藤忍氏がお答えします。今後の資産運用と娘の学資保険についてお聞きしたいです。今年の5月に娘が生まれました。0歳から学資保険に入ったほうが掛け金も安くおすすめと聞いているのですが、今から加入したほうがいいでしょうか。また、貯蓄だけではもったいないと思っており、現在200万円ほどの資金で株式投資を試みています。あまりアクティブに運用を行わずに、IPOに申し込む、たまに株価が大きく下がったときに大型株の売買を試すくらいで、株の利益はほとんどない状態です。しかし、今後のことも考え、資産運用や株式投資の知識をつけていきたいと思っています。また、両親が不動産投資をしているため、そちらにも興味があります。ただ、金額が大きくなってしまうため躊躇しているところです。フリーランスで仕事をしているため、将来の不安などはありますが、今の仕事は好きですし、続けていけるならずっと続けていきたいです。そのためにも資産運用で少しずつ資金を増やせたらいいなと思っています。今から、どのよ
平成最後の夏に平成生まれの企業について考えてみた
新元号前に平成企業をチェック
今年も残すところ4カ月余りとなりました。夏が終われば来年のスケジュールも気になってくることかと思われます。来年は5月に新元号への移行という一大イベントがありますので、それに前後して平成の株式相場を振り返るレポートが出てくる可能性もあります。いささか気が早いですが、平成生まれの企業について考えてみます。
ハワイ&韓国、旅行者数と株価の“強い関係”って?
旅行者数から将来の株価を見通す
夏休みシーズンが到来しました。8月中旬のお盆の時期には、一斉休暇する会社も少なくないようです。夏休みは実家に帰ってのんびりするのも良いでしょうし、いつもより人が減る都会で過ごすのも良いでしょう。なかなか長期休暇も取りにくい方にとっては、家族旅行の良いタイミングにもなります。国内の観光地はどこも混んでいるので、人混みを避けたい人の中には、この際だから海外旅行を計画する方もいるでしょう。7月に日本経済新聞社から2018年夏のボーナス調査が公表されました。支給額の平均は前年と比べて4.2%増えて、リーマン・ショック前の2008年に迫る水準になったとのことです。今回、ボーナスが増えたうれしい方の中には、ちょっとぜいたくに海外でもと考える方もいるでしょう。「景気が良い→人々の収入が増える→海外旅行が増える」が連想されますが、海外旅行が増える時は景気や株価も好調になると考えられます。そこで、実際に海外旅行者と株価の関係を確認してみましょう。
新制度導入1ヵ月、「ETF」は長期投資の受け皿になった?
マーケットメイク制度が始動
ETF(上場投資信託)は日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)などインデックスに連動した運用成果を目指す金融商品です。初心者にも運用しやすいなどと指摘するFP(ファイナンシャル・プランナー)も少なくありません。多くの人がメリットに挙げるのは、売買が比較的容易なこと。市場で取引が行われている時間帯ならば、株式と同様、原則としていつでも売ったり買ったりするのが可能です。株式と同様、「背番号」ともいうべき証券コードも付いており、投資情報を提供するサイトなどでコードを入力すれば、リアルタイムで時価のチェックをすることもできます。
平均利回り4%超、不透明相場で輝く「REIT」の投資妙味
REITの上手な活用法とは?
ドナルド・トランプ大統領の仕掛ける貿易戦争が世界景気に悪影響を及ぼすことが懸念されています。私は、日本株は割安で、長期的に上昇トレンドをたどると予想していますが、短期的には下値リスクが払拭できません。このような時に長期投資を始めるには、どうしたら良いでしょうか。2つの方法が考えられます。1つは、日経平均インデックスファンドに毎月一定額(たとえば1万円)を投資していく「積み立て投資」。もう1つが「REIT(上場不動産投資信託)」から投資を始める手法です。今回は、分配金利回りが平均約4.1%と魅力的で、東京証券取引所に上場しているREITについて解説します。
結局のところ「日銀金融政策」の何が変わったのか
今後の行方と市場への影響を整理
先週から今週は、日本銀行の金融政策が久し振りに注目されました。事前に政策内容変更に関する観測記事もあったこともあり、長期金利や金融株、日経平均構成銘柄などに動きが見られています。しかし、政策変更を発表した7月31日当日の動きと翌8月1日の動きが逆になるなど、反応が複雑です。結局どうなるのでしょうか。改めて整理したいと思います。
4~6月期決算が本格化、「株価上昇企業」の傾向は?
値上がりは好業績銘柄だけじゃない
4~6月期の決算発表が本格化しています。これまでのところでは、良い決算と悪い決算が入り交じる、という印象ですが、実は何をもって「良し悪し」とするかは案外難しいものです。単に増益なら良い、減益ならダメ、というものではありません。ポイントは、増益率の大小だったり、市場のコンセンサス対比で上振れたか下振れたかだったりします。その結果、好決算を発表したにもかかわらず、株価が下落することがあったり、その反対に冴えない内容の決算なのに株価が上昇することもあります。
来たれ「サマーラリー」、期待できるこれだけの理由
好業績に投資家センチメントが改善
「サマーラリー」という用語をご存知でしょうか。7月から9月までの夏場、米国の株価が上昇しやすいことを指した言葉です。米中の通商問題は予断を許さないものの、日米の株式市場は決算発表へ注目が集まっています。今年の夏は用語通り、株価上昇となるのでしょうか。米国、欧州、新興国、そして日本と、順を追って確認していきましょう。
「北欧流」に商機あり?リトアニアビールは日本で弾けるか
“黒船”8銘柄が初上陸
原材料や醸造方法にこだわった少量生産が特徴のクラフトビール。独特のフレーバーなどが受けて人気が高まり、今やコンビニでも買えるほど、日本国内では珍しいものではなくなりました。そんな中で、バルト3国の1つ、リトアニアで生産されたクラフトビールが日本に初めて上陸しました。手掛けるのは北欧発のベンチャー企業、メンバーの出身母体はIT企業という異色の経歴です。一時期のブームは落ちついた感がある日本のクラフトビール業界に、このタイミングで参入する狙いとは何なのでしょうか。「北欧流」の戦略を取材しました。
ステーキ屋「ブロンコビリー」、3割増益でも株価急落のナゼ
“外食の優等生”に何が起きている?
東海地方を地盤に、関東と関西でも店舗を展開するステーキチェーン「ブロンコビリー」が好調です。2018年上半期の業績は、本業の儲けを示す営業利益が前年同期比3割増で着地しました。しかし、株価の動きが冴えません。6月下旬に付けた年初来高値に比べて、足元の株価は3割弱も下落。好業績とは正反対の値動きとなっています。13年連続で経常利益率12%以上を記録している“外食産業の優等生”に何が起きているのでしょうか。7月25日に開かれた同社の決算説明会でのやり取りから、原因を分析してみます。
「夏が“特に”暑いと株価が高い」って本当?
8月の株価と暑さの関係に迫る
とても暑い夏です。「夏は暑いほうが景気や株価に良い」というのが、経済や株式市場の専門家の間で常識的な話とされています。今回は“夏が特に暑くなった時”に株価がどのように推移するか、お話をしましょう。
いま「米銀株」に改めて注目すべき“5つの理由”
4~6月期決算発表が本格化
米銀の2018年4~6月決算発表がスタートしました。一般的に、銀行は金利上昇で儲かるセクター。ならば、米国の銀行はFRB(米連邦準備制度理事会)が利上げを続けることで、わが世の春を謳歌していそうです。ところが、銀行株のパフォーマンスはイマイチです。これはなぜでしょうか。
TBS、株主提案否決でも「これにて一件落着」でない理由
賛成票は11%止まりだったが…
1ヵ月ほど前、「『放送は副業』呼ばわり、TBSが直面する株主総会の難題」という記事で、TBSホールディングスの株式2%を保有する英国籍のファンド、アセット・バリュー・インベスターズ(AVI)から、TBSが株主提案を受けていることを取り上げました。その株主総会が6月28日に開催されました。結果はどうだったかというと、賛成票はわずか11%で、AVIの提案はあっさりと否決されました。株主総会までの間に、両者でどのような攻防が繰り広げられたのか。そして今回の一件は、今後のTBSの経営にどのような影響を及ぼしそうなのか、考えてみたいと思います。
iDeCoの投資先、何を基準に選んだらいいですか?
FPの家計相談シリーズ
読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回は花輪陽子氏がお答えします。iDeCoの投資先が絞れません。何を基準に選んだらよいのか、アドバイスいただけないでしょうか。〈相談者プロフィール〉・女性、45歳、未婚・職業:美容師・居住形態:持ち家(マンション)・手取りの世帯年収:276万円・毎月の支出目安:19万円
「ステルス値上げ」実施企業の株価は上がる?下がる?
忍び寄るシュリンクフレーション
2年間の海外生活を終え、2ヵ月前から東京で生活をしていますが、いろいろなものの中身が少なくなったと思うことが何回もあります。コンビニエンスストアのお弁当やスナック菓子、牛乳やペットボトル飲料など、日常の中でよく手にする商品が軒並み小さくなった気がします。皆さんはいかがでしょうか。今回は、この現象とそれがマーケットに与える影響を見ていきます。
SBIも惚れた?「投資ハードルを下げるアプリ」の実力
「FIGS」を1週間使ってみた
「力と知識を投資家に届けたい。しかも、簡単でわかりやすく、アクセスしやすい形で」――。7月5日に都内で開かれたスマート投資アプリ「FIGS(フィグス)ローンチ発表会」で、FIGS Inc. Japanのユージン・オングCEO(最高経営責任者)は、こう力説しました。同社には、ネット証券国内最大手のSBIグループも出資しています。スマート投資アプリとは、どんなものなのか。会見での説明と、ローンチから1週間、実際に使ってみた感触から、その実力を探ってみます。