はじめに
子育てと両立しながら、自分らしい働き方を実現したい。
そんな想いから起業を考えるママたちが増えていますが、「初期費用はどうしよう」「利益が出るまで家計はもつかな…」と、資金面の不安から一歩を踏み出せずにいる方も少なくありません。実は、そんなママたちを支えるための制度が、国や自治体にはいくつも用意されているのをご存じでしたか?
この記事では、「補助金・助成金・融資」の違いを整理しながら、ママ起業家が活用しやすい支援制度を厳選してご紹介します。知らないと損してしまう制度をきちんと理解し、安心して、そして賢く起業をスタートするための第一歩を一緒に踏み出していきましょう。
自己資金ゼロでもできる? ママ起業家を応援する制度
「やりたい仕事はあるけれど、自己資金がないから起業なんて無理…」と感じて諦めたことはありませんか。特に子育て中のママにとって、手元のお金は家計の安心材料にもつながりますし、「万が一のときに備えてお金をできるだけ減らしたくない」という気持ちが強くなるのもわかります。そのため、「起業なんてリスクのあることに家族のためのお金を使うことはできない」と思ってしまうのも当然です。
また、起業というと「開業届を出す=すぐに高額な資金が必要」というイメージを持つ方も多いですが、実際はそうではない場合もあります。たとえば、パソコン一つで始められる仕事や自宅の一室を活用してビジネスを行うスモールビジネスなど、自己資金が少なくても起業できる環境が整ってきています。そして、ママ起業家を応援する公的な支援制度がいくつも用意されており、起業初期のハードルを下げて、自分らしい働き方を形にすることは十分可能になってきています。
「補助金・助成金・融資」って何が違うの?初心者でもわかるお金の基本
ママ起業家を応援する公的な支援制度として、「補助金・助成金・融資」という3つの制度があります。言葉は似ていますが内容はそれぞれ異なるため、各制度の特徴を押さえていきましょう。
【補助金】
一定の目的(例:創業支援)に沿って使用したお金の一部が支給される制度のことをいいます。事前に申請・審査が必要で、後払いが基本となりますが、支給されたお金を返す必要はありません。
【助成金】
雇用や育児支援など、社会的な目的に沿った活動に対して支給される制度のことをいいます。条件を満たせば比較的審査が通りやすいですし、事前審査がないものもあります。補助金と同じく後払いが基本となり、支給されたお金を返す必要もありません。
ただし、ビジネス初期で従業員がいない段階だと対象となる助成金はかなり限定的になります。将来的に使えるものとして把握しておくといいでしょう。
【融資】
起業に必要なお金をまとまった額で借りて、後から計画的に返済する制度です。無担保・無保証で借りられる融資制度も整っています。返済が必要ですが、先に資金を受け取ることができるので、自己資金が少ないママでも起業に挑戦しやすくなります。
いずれも「起業初期の資金不安」を和らげる制度になりますが、目的や条件、返済の有無が違うため、自分の状況に合ったものを選ぶことが大切になります。