はじめに
ここから買っていくべきか?
現時点のテンシャル株は6,090円と2日連続ストップ高を記録。PERは57倍に達し、注目度は急上昇しています。
テンシャルの成長ペースは目覚ましく、売上は過去3年で3.3億円→7.7億円→17.7億円と急拡大。EC中心のビジネスモデルで、利益率の高い自社チャネルが売上の約9割を占めています。さらに、医療機器認証や大学との共同研究など、ブランドの科学的裏付けも強化されています。「睡眠改善」「健康投資」「リカバリー」といったテーマ性も、中長期的な成長期待を支えています。
ただし、株価はすでに大幅に上昇しており、短期的には過熱感も否めません。PER 57倍は、来期以降も高成長が続くことが前提の水準。成長が鈍化すれば、株価の調整リスクも十分に考えられます。
また、今回の決算は実質7カ月間の変則決算であるため、通常の通期と比較して成長性を過大評価してしまう可能性もあります。業績の“見せ方”にも注意が必要です。
自分が保有していた株が売却後に急騰すると、つい慌てて買い戻したくなるものですが、ここで感情に任せた投資をすると、高値づかみで後悔することもよくあります。一度、保有していた事実を忘れて、新しく出会った株として、改めて魅力があるかどうかを冷静に見極めるべきです。
結果にこだわりすぎず、プロセスを重視する
投資の世界では、「売った後に株価が上がる」「買った後に下がる」というのは日常茶飯事。重要なのは、結果ではなくプロセスです。投資で後悔を生まないためには、感情論ではなく、明確な基準とプロセスを持つことが大切です。
たとえ一時的に利益を取りこぼす形になったとしても、リスクを最小限に抑え、ルール通りに判断したなら、それは「正しい投資判断」であり、後悔の対象ではありません。
本質的には、「株価が上がる=正しい」のではなく、「あなたの判断プロセスが理に適っているか」が問われるのです。今回のわたしの売却判断は、割高であり、リスクに対してリターンが見合わなかったという視点に沿っており、結果として「正しかった」と胸を張っていえます。
投資において最も大切なのは、自身の思考軸と判断基準を持ち、明確なルールで実行し続けること。もし同様に、売却後のストップ高で後悔している人がいれば、ぜひ参考にしていただけたらと思います。
投資管理もマネーフォワード MEで完結!複数の証券口座から配当・ポートフォリオを瞬時に見える化[by MoneyForward HOME]