はじめに
導入前に知っておきたいマイナ免許証の3つの注意点
メリットがある反面、押さえておきたい注意点もいくつかあります。
1.運転の際は物理カードの携帯が必要
マイナ免許証を利用していても、運転時にはマイナンバーカードか運転免許証の実物を携帯する必要があります。スマートフォンにマイナンバーカードを搭載しているだけでは「免許不携帯」と見なされるため注意が必要です。
2.有効期限の管理が煩雑
マイナンバーカードと運転免許証はそれぞれ有効期限が異なるため、更新時期の管理がやや複雑になります。さらに、有効期限を含むマイナ免許証の情報は「マイナポータル」または「マイナ免許証読み取りアプリ」でしか確認できないため、この点も不便です。
3.紛失・破損時のリスクが大きい
カードを1枚にまとめることで便利になる反面、紛失や破損の際には影響も大きくなります。再発行には、従来の免許証単体よりも時間がかかる場合があるため、慎重な取り扱いが求められます。
また、これまで制度上の大きなデメリットとされていたのが、マイナ免許証に切り替えた後にマイナンバーカードの更新をすると、登録した運転免許証のデータが消えてしまい、再び警察署で有料の登録手続きをやり直す必要があった点です。
しかし、2025年の秋頃からシステム改変により、更新時に運転免許証の情報が自動で引き継がれるようになるため、この問題は解消されます。こうしたシステム改変は、マイナ免許証の使い勝手向上に向けた大きな一歩といえるでしょう。
暮らしに合った「マイナ免許証」の付き合い方
「マイナ免許証」は、家計の負担軽減や時間の有効活用といった面で、暮らしをよりシンプルかつスマートにしてくれる可能性を秘めた制度です。
とはいえ、制度開始から半年が経った現在も、完全なデジタル移行が進んでいるとは言い難く、システムや運用面には改善の余地が残されています。
一方で2026年以降には、「モバイル運転免許証(デジタル運転免許証)」の導入も予定されています。スマートフォンに運転免許証の情報を搭載し、将来的には物理カードなしでの運転や本人確認が可能になる見込みです。現時点では実証実験段階ですが、制度の進化は着実に進んでいます。
制度の導入をきっかけに、未来の変化を前向きに捉えつつ、自分に合った暮らし方を選べるようにしていきたいものですね。
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