はじめに
ファイナンシャル・プランナーや経営者など「お金のプロ」に、リアルなお金の使い方や家計管理の方法を聞く連載企画「みんなのお金の使い方」。
どこにお金を使い、どこで節約するのか、持ち家か、賃貸か、保険は入るか、入らないかなどの質問から、その人の「お金の価値観」を紹介します。また、普段どのように家計管理をしているのか、家計簿・資産管理アプリ「マネーフォワード ME」をどのように使っているかを聞きました。
回答者:白柳麻美
FP歴:3年目
マネーフォワード ME歴:9年目
Q1. あなたは倹約家?浪費家?
どちらかといえば倹約家です。若いころは洋服やバッグにお金をつぎ込み、完全に浪費家でしたが、結婚を機に考え方が変わりました。今は「価値を感じるものにはしっかり使い、それ以外は抑える」というメリハリを大切にしています。
Q2. 「ここは抑える!」節約するお金は?
目的が明確ではない「なんとなくの出費」です。コンビニでお菓子を買ったり、カフェに行ったり、ネットでの衝動買いなどは控えています。洋服や靴も即買いはせず、一度家に帰ってクローゼットを見渡してから本当に必要か判断。ハンガーの本数を決め、「一着買ったら一着手放す」ルールも設けています。
自分自身の好みや大切にしたい価値観が明確になると、無理なく「ここは押さえよう」というポイントが見つかると思います。
Q3.「ここには使う!」気持ちよく使うお金は?
「時間・健康・思い出」には積極的にお金をかけています。ホットクックやルンバなどの時短家電は、時間を生み出す「投資」と考えて導入しました。家族の健康につながる食材や調味料も、値段ではなく、本当に良いと思えるものを選びます。さらに、旅行やキャンプなど、家族の思い出に残る体験にはしっかり予算をとっています。
こうした支出は、暮らし全体の満足度を高めてくれる大切なお金の使い方だと思っています。
Q4. 保険は入る?入らない?
「最低限の保険だけ入る」派です。具体的には、夫の死亡保障、自転車保険、個人賠償責任保険、自動車保険、火災保険が中心。住宅ローンの団信や、健康保険組合の保障内容を加味して、病気やけがの保険は手厚くしていません。その代わり、約2年分の生活費を生活防衛費として確保し、幅広いリスクに備えています。すべてのリスクに保険だけで備えるより、“自分で備える力”も一緒に持つ方が安心につながると考えています。
Q5. 運用はインデックスファンド? アクティブファンド?
一部アクティブファンドも保有していますが、資産形成の中心はインデックスファンドです。老後資金や教育費といった目的を定め、必要な時期に必要な金額を準備できるようコツコツ積み立てています。大切なのは、この“設計”の部分だと思っています。
どの商品を選ぶかは最後の枝葉の部分だと考えているので、シンプルに積み立てを続けられる仕組みづくりを意識しています。
Q6.家は賃貸派? 持ち家派?
持ち家派です。夫が転勤族なので賃貸に暮らしていましたが、希望のエリアで理想のマンションに出会い、購入を決めました。一斉入居だったため子どもの同世代の友人も多く、親子ともに安心できる環境が得られたのは大きなメリットでした。
購入の際は住宅ローンの返済額だけでなく、管理費や修繕費の長期計画、資産価値、賃貸に出した場合の家賃相場なども含めて検討しました。家は「住まい」であると同時に大きな資産でもあるので、複数の視点で判断することが大切だと感じています。