はじめに

読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回の相談者は、45歳の既婚女性です。現在、3,300万円残っているローンを繰上げ返済するべきか、せずに運用に回すべきか、老後を見据えたうえで、どちらがよいのか悩んでいらっしゃいます。FPの飯田道子氏と検討してみましょう。


【相談内容】
35年住宅ローンが69歳で完済予定です。貯蓄が2,600万円まで貯まってきましたが、ローンがまだ3300万円ほど残っています。来年から子どもが中学と高校になり、教育費もかかってくるなかで、繰上げ返済すべきか迷っています。

老後までに貯金3,000万円が目標なのですが、投資に回し運用で増やすことを優先するべきか、老後の住宅ローンの返済額を少しでも減らすために早めに繰上げ返済をするのか、どちらを優先すべきでしょうか。

【相談者プロフィール】
・相談者:女性、45歳、既婚、会社員
・夫:44歳(会社員)
・子ども:12歳、15歳
・お住まい:戸建て(持ち家)
・毎月の世帯の手取り金額;68万円(夫34万、妻34万)
・年間の世帯の手取りボーナス額;180万円
・その他:児童手当・018サポート2万円

【毎月の支出の内訳】
・毎月の世帯の支出の目安:50万円
・住居費:12万円
・食費:10万円
・水道光熱費: 3万円
・教育費:6.5万円
・保険料:1.2万円
・通信費:1.5万円
・車両費:1万円
・お小遣い:6万円(夫3万、妻3万)
・その他: 8万円

【資産状況】
・毎月の貯蓄額:12万円
・ボーナスからの年間貯蓄額:30万円
・現在の貯金総額:840万円
・毎月の投資総額:13.5万円(NISA 10万、iDeCo 3.5万)
・現在の投資総額:1,800万円
・現在の負債総額:3,300万円
今回は、40代で住宅ローンを繰り上げ返済するのか、しないのかで悩んでいる相談者様です。 目標は老後までに貯蓄額を3,000万円にすること。現在、35年で住宅ローンを組んでおり、完済予定は69歳。住宅ローン残高は3,300万円なのですが、貯蓄が2,600万円貯まっています。一方、来年からは教育費等の負担が増える見込みです。

貯蓄を投資に回し運用で貯蓄額を増やすことを優先すべきか、老後の住宅ローンの返済を少しでも減らすために早めに繰り上げ返済するのか、どちらを優先すべきでしょうか。

住宅ローン抱えながらの貯蓄は難しい

一般的にお金を貯めやすい時期と言われているのが、子どもが小学生くらいのときまで。元々、収入が多い世帯であることも影響しているとは思いますが、実際に住宅ローンを抱えると思うように貯蓄できない人が圧倒的に多いなか、2,600万円もの貯蓄ができているのは、本当に立派だと思います。

しかし、これからの教育費の増加を考えていくと、現実的に今までと同じようなペースで貯蓄できる可能性は低くなると思われます。

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