はじめに

運用か? 繰り上げ返済か? 一気に貯蓄額を減らすデメリット

とはいえ、相談者様たちご夫婦は、稼ぐ力のあるご夫婦だと思います。まったく貯蓄できないことはないでしょう。結論から申し上げますと、繰り上げ返済を行うことをおすすめします。

ただし、一気に貯蓄額を減らしてしまうと、その後の運用がしにくくなります。そこで、夫婦が現役中に完済できるような金額で繰り上げ返済を行うのです。

こちらで条件を以下と仮定して、繰り上げ返済のシミュレーションを行いました。

住宅ローン残高3,300万円、35年元利均等返済、年利2.0%、12年後の返済

この条件で400万円繰り上げ返済を行った場合、繰り上げ返済金額は3,972,980円で、返済期間は30年5カ月(4年7カ月)になります。さらに、利息軽減額は2,039,400円になることがわかりました。

繰り上げ返済をした方が良い5つの理由

繰り上げ返済の方が良いのか、その理由は下記の通りです。

①生活力(収入)があるので、今後も貯蓄を継続できる可能性が高い
②家計管理がしっかりしている
③夫婦が現役中に下の子どもは大学を卒業するため、貯めやすいタイミングが再度訪れる
④繰り上げ返済後でも預貯金残高が2,000万円以上あり3,000万円を目指しやすい
⑤(繰上げ返済を貯蓄の一部に留めることで)運用期間が確保できる

主に、上記の5つが理由として考えられるためです。

ただし、繰り上げ返済後の貯蓄が上手くできるのかと言った不安もあるかと思います。そのためには、今後のライフプランを明確にし、いつ、どれくらいお金がかかるのか、無駄な支出はないのかを確認することが大切です。

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