はじめに
ふたたび株価下落、下降トレンドへ
しかしその後、再び業績が悪化します。人件費の引き上げ、光熱費の高騰に加え、海外進出に伴う開業準備費用の発生などが利益を圧迫し、2024年7月期の第4四半期から2025年7月期の第3四半期まで、連続で営業利益は減益となっています。
株価はふたたび下降トレンドへ転換し、2025年4月には2,340円まで下落。社名変更は失敗か?と危惧されましたが、そこからじわじわと底力を見せてきました。
2025年7月期は売上高463億円(前年比+10.6%)、営業利益31.2億円(▲3.9%)と減益着地となりましたが、今期2026年7月期は、売上高523億円(前年比+12.9%)、営業利益31.5億円(+1%)と、わずかではありますが増益予想に転じています。
そして、直近12月5日に発表された2026年7月期第1四半期決算では、売上高125億円(+14.9%)、営業利益8.88億円(前年比+21.9%)と非常に好調な内容となりました。
業績が改善しつつある理由は、仕入れ管理やメニュー構成の見直しによる原価率の改善、販管費の抑制、店舗オペレーションの効率化、人材の最適配置など、地道な企業努力に加え、かつては受け入れられなかった値上げが受け入れられ、客単価が向上したこともあります。
また、先行投資で利益を圧迫していた海外事業の収支が改善し、投資フェーズから収益回収フェーズへ移行しつつある点も、業績改善に寄与しています。
決算翌日の株価は、前日比で5.83%上昇し、3,500円台まで回復してきました。さて、ここからふたたび上場来高値の4,950円を超えていけるのでしょうか?
個人的には、上場来高値の更新は遠くない将来に達成できると読んでいます。
なぜなら、過去の苦い経験から構造改革が行われ、より強い企業体質となっているからです。また、国内外でブランドを多角化しており、鳥貴族頼みではないビジネスモデルへ転換していることも大きな要素です。社名変更の願いどおり、世界を担うフードグループへと着実に成長しつつあると思います。
奇しくも、国内ではインフレにより節約志向が強まりつつある今、当社にとってはそれが追い風にもなり得ます。
現在の株価位置から、上場来高値までは約70%の上昇余地があります。この調子で業績改善が続けば、2026年内の達成も十分現実的だと思います。
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