はじめに
3. Merck & Co., Inc.(MRK)
米国を代表する製薬企業で、がん免疫療法薬「キイトルーダ」やHPVワクチン「ガーダシル」を主力としています。源流は1668年にドイツで創業した薬局にまでさかのぼり、350年以上にわたりサイエンスと向き合ってきた歴史を持つ企業グループです。
現在も売上高の約2割を研究開発に投資しており、医薬品・バイオテクノロジー分野における競争力は非常に高いと言えます。
予想配当利回りは約3.4%。特定薬品への依存や特許切れリスクはあるものの、ディフェンシブ性と成長性を併せ持つ銘柄です。
4. Amgen(AMGN)
バイオ医薬品に特化した研究開発型企業。腫瘍、免疫、慢性疾患向けのバイオ医薬を中心に、高い利益率を誇ります。
予想配当利回りは約3.1%。新薬開発の成否が業績に影響するものの、成熟企業としての安定感も備えており、「成長と配当の中間」に位置づけられる銘柄です。
5. Procter & Gamble(PG)
「Pampers」「Tide」「Gillette」など、世界的ブランドを数多く擁する生活必需品の巨人。日本でもP&Gでお馴染みです。景気の良し悪しに左右されにくく、価格転嫁力の高さが長期的な競争優位性となっています。
予想配当利回りは約2.9%。連続増配の実績もあり、長期保有を前提としたインカム投資家からの支持が厚い銘柄です。
6. Coca-Cola(KO)
世界最大の飲料メーカー。バフェット銘柄としても有名です。全世界で通用するブランド力と知名度を強みに、炭酸飲料だけでなく、水、スポーツドリンク、ジュースなど幅広い飲料ブランドを展開しています。
予想配当利回りは約2.9%。不景気でも愛飲されやすく、ディフェンシブ銘柄の代表格として、ポートフォリオの安定装置になりやすい存在です。

7. Nike(NKE)
フットウェアやスポーツウェアを中心に、スポーツ関連製品をグローバルに展開する企業です。特にフットウェア分野で強みを持ちます。
世界的ブランドである一方、足元では関税コストが重しとなっています。ただし、ブランド力そのものが毀損したわけではありません。今週、アップルのティム・クックCEO(2005年からナイキの取締役)はナイキの経営再建を評価し、約300万ドル分のナイキ株を新たに購入したことも報じられています。
予想配当利回りは約2.8%。一時的な逆風による調整局面にあるからこそ、ダウの犬戦略の本質を体現している銘柄と言えるでしょう。
8. UnitedHealth Group(UNH)
米国最大級の医療保険・ヘルスケアサービス企業。雇用主や中小企業向けの医療保険に加え、予防ケア、遠隔診療、処方薬給付なども提供しています。
ユナイテッド・ヘルスケアとオプタムという2つの大きな事業の柱を持ち、人口高齢化という長期トレンドを背景に安定成長が期待されています。
予想配当利回りは約2.7%。規制リスクはあるものの、収益基盤は非常に堅固です。