はじめに
地震保険は家財にもつけるべき?
地震保険は「建物だけ」で加入している方が多いのですが、家財については別途付帯する必要があります。実は地震の被害で多いのは、建物の全壊よりも家財の倒壊・破損です。棚が倒れて家具が壊れる、テレビが落下する、食器棚の扉が開いて中身が割れるなど、建物自体は無事でも家の中が大きな被害を受けるケースは少なくありません。
そして、地震後の生活再建で必要なのは建物よりも家財の復旧です。冷蔵庫が壊れていれば食事も作れず、布団がなければ眠れません。日常の道具がそろってはじめて、生活は元通りになります。
東日本大震災の時、建物自体の被害が少なかった地域でさえ、生活必需品を求めてスーパーに人が殺到しました。このことからも、家財の重要性と家財が失われた時の生活再建の難しさがわかります。そのため地震保険は、“建物+家財”のセットで検討することが非常に重要です。
家財保険の補償内容を選ぶポイントは?
火災保険の補償内容には、次のようなプランがあります。
・火災、落雷、破裂・爆発の火災事故と、風災、雹災、雪災の自然災害による火災事故を補償する基本的なプラン
・豪雨による土砂崩れや浸水、盗難、水道管の破損による室内の水ぬれなどまで補償範囲を広げたプラン
・外部からの物体落下や、室内で家財を壊してしまった場合など、破損・汚損等を含むオールリスクをカバーするプラン
家財保険を選ぶ際は、次の点をチェックしましょう。
・水災補償はつけるべきか?
川や海の近く、地下室がある住宅では必須度が高くなります。近年は都市部での内水氾濫にも注意が必要です。
・破損・汚損補償をつけるべきか?
子どもが物を壊した、物を落として壊れたなど、日常の損害も補償するので、家族構成を踏まえて検討しましょう。
特に水災と地震は、生活再建に大きな影響を与えるリスクです。災害の多発で保険料が年々上がっています。保険料負担は少なくしたいところですが、いつどこで災害が起きるかわからないのが現在の日本です。保険料だけで判断せず、本当に必要な補償内容を優先して検討しましょう。
建物だけでは生活は戻らない
家財は、生活のほとんどを形づくる重要な資産です。災害後、建物が残っていても、家財がなければ日常生活は再開できません。だからこそ、建物保険と家財保険は「生活再建の両輪」といえます。
家財保険は“もしもの時に、自分と家族の暮らしを取り戻すための保険です。ぜひ一度、適正な家財金額を確認して、安心できる補償に整えておくことをおすすめします。保険料を払いすぎていませんか? お金のプロがあなたにあった保険を診断 [by MoneyForward HOME]