はじめに
2026年大発会の勢いと外部環境
そして、2026年1月5日の大発会、日経平均株価の終値は5万1832円80銭(前年末比1493円32銭高)と、3営業日ぶりに反発してスタートしました。TOPIXは68.55ポイント高の3477.52ポイントと史上最高値を更新しました。
2026年の株式市場を展望するうえで、まず押さえておきたいのは、相場の土台となっている環境が大きく変わっていない点です。世界的には、インフレショックによる調整を経て、金融引き締めの停止から利下げを見据えた局面へと移行しています。
特に米国では、金融政策の方向性が明確に「引き締め」から「中立」、そして「緩和寄り」へと傾きつつあります。政策金利は高水準にとどまりながらも、先行きは低下方向が意識されています。加えて、中央銀行の資産圧縮が事実上ストップすることで、市場に供給される流動性は細らない状況です。これに加え、AIや先端技術分野への投資が引き続き活発であることから、2026年前半にかけては米国株を起点としたリスクオンの流れが残ると考えられます。
こうした外部環境は、日本市場にとっても無視できない追い風です。為替が円安方向に振れやすい構造が続く中で、輸出企業を中心に業績面での下支えが期待されます。国内でも企業収益は想定よりも底堅く推移する可能性があり、上期決算を通じて利益見通しが上方修正される企業が増えれば、株価指数全体の水準感も一段引き上げられる余地があります。また、積極的な財政運営による名目経済の押し上げや、賃金上昇・減税策が実現すれば、インフレ下でも実需が冷え込むリスクは限定的です。
また、国内政策にも目を向ける必要があります。積極的な財政運営が続く場合、公共投資や家計支援策を通じて名目経済は押し上げられやすく、株式市場にとってはプラス材料となります。賃金の上昇や各種減税策が実現すれば、インフレ下でも実需が完全に冷え込むリスクは限定的でしょう。その結果、2026年の日本株は、想定以上に強い水準を試す局面があっても不思議ではありません。
2026年を乗り切るための戦略
一方で、注意すべき点も明確です。金融相場が長く続けば続くほど、市場は良い前提を織り込みやすくなります。株価が先行して上昇する局面では、少しの政策変更や金利動向の変化が、急激な調整を引き起こす引き金になり得ます。
米国で再び金融引き締めが意識される場面や、日本でも金利正常化が意識される局面では、想像以上にスピード調整が進む可能性があります。2026年は、上昇トレンドの中に、「2割前後の下落」が突然挟み込まれるような値動きも想定しておくべきでしょう。
つまり2026年も、午年らしい「方向感が出にくく、振れ幅が大きい年」となる可能性があります。(個人的には過剰流動性で米金利低下が継続すれば強気目線だと思いますが、)このような環境下での投資戦略は、「強気一辺倒」でも「悲観一色」でもうまくいきません。基本スタンスとしては、相場が大きく崩れた局面では冷静に拾い、上昇が続いた場面では部分的に利益を確保するという、緩急をつけた対応が重要になります。
特に、資産価格全体が膨らみやすい局面では、株式だけでなく、インフレ耐性や需給の安定性を持つ資産にも目を向けることが有効です。
金(ゴールド)の活用
その代表例が金(ゴールド)です。金は、宝飾や工業用途といった景気連動の需要に加え、金融不安時の資金退避先としての投資需要、さらには中央銀行による保有需要という複数の支えを持っています。景気が良くても悪くても一定の役割を果たす資産であり、インフレ環境下では実質価値を守る手段としても機能します。攻めと守りの両面を併せ持つ点は、2026年のような相場には特に相性が良いと言えるでしょう。
株式の選定
株式においても、同様の視点が求められます。短期の景気変動に左右されにくく、中長期で需要が見込める分野、売上が伸びており、可能であれば利益面でも成長が確認できる企業。さらに、業界内での高いシェアや独自の技術・サービスを持ち、配当などの株主還元にも意識が向いている企業は、相場が揺れたときにも比較的耐性を発揮しやすい存在です。こうした銘柄を事前にリストアップし、下落局面で慌てずに行動できる準備をしておくことが、2026年を乗り切るうえでの鍵になるのではないでしょうか。
最後に、格言は当たるか外れるかで評価したり、「行動の引き金」にしたりするものではありません。あくまで業績、金利・為替、需給、そして自分のリスク量を「点検するための引き金」です。この記事も皆様の点検のきっかけにしていただけると幸いです。
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