はじめに
ライフコーポレーション(8194):都市部のプチ贅沢を惣菜で掴む
次に都市部に強いライフコーポレーションを見ます。2026年1月13日発表の2026年2月期第3四半期決算では、営業収益6,594億円(前年比+4.2%)、営業利益192億円(+8.5%)と、着実な増収増益を維持しています。
ライフの凄みは、「人への投資」による人件費増や各種コスト増を、現場の生産性向上(カイゼン活動)で完全に吸収している点にあります。また、オーガニックブランド「BIO-RAL(ビオラル)」が絶好調で、Amazonで全国販売を開始するなど、「安売り」だけではない付加価値路線で利益を積み上げています。
都市部に多いライフの客層は、比較的所得が高く、忙しい共働き世代や単身者が中心です。彼らにとって、8%の減税分は「貯金」ではなく「時間の購入」に充てられます。具体的には、ライフが最も得意とする「質の高い惣菜(中食)」へのシフトです。「税金分が浮いたから、今日は手作りを休んで、ライフのちょっと高いお寿司とローストビーフを買おう」という心理です。そのシナリオが正しければ、減税によって「自炊派」が「中食(惣菜)派」へ流れ、粗利率の高い惣菜部門が強いライフは、利益率をグンと押し上げる可能性があります。
株価は決算後に上場来高値を更新するも、PERは12倍台とイオンに比べるとかなり割安感があります。食料品の消費税ゼロが決定すれば、一段上げも期待できそうです。
ブルーゾーンホールディングス(417A):1兆円体制を見据えた知性派集団
最後に、地方の生活インフラとしての底力を持つブルーゾーンホールディングスを確認します。企業名にはあまり馴染みがないですが、埼玉県を中心に展開するスーパー「ヤオコー」を運営する会社といえばピンと来るでしょう。
当社は3月決算のため、2月9日に第3四半期決算を発表予定ですが、第2四半期決算では、営業収益3,949億円(前年比+9.8%)、営業利益230億円(前年比+8.2%)と堅調です。営業利益の進捗率は、通期予想(338億円)に対してすでに約68%に達しており、上方修正も視野に入ります。
ヤオコーの最大の武器は、何といっても「デリカ(惣菜)」部門です。会社資料によると、デリカ事業の売上総利益率は46.62%と、業界内でも驚異的な高水準を叩き出しています。これは「安いから買う」のではなく、「美味しいから、ヤオコーの惣菜が食べたい」という強い指名買いが発生している証拠です。消費税がゼロになった際、浮いたお金で「今夜は少し豪華なヤオコーのお寿司を」というアップセルの動きが最も顕著に出るのは、この銘柄かもしれません。
また、2025年10月のホールディングス化により、「ブルーゾーン」として新たなフェーズに入りました。買収した企業の看板を無理に掛け替えず、互いの強みを学び合う「兄弟の関係」を強調しています。最近では、都心の小型店に強い「文化堂」や、愛知の爆速成長店「クックマート」がグループ入り。ヤオコーがかねてから掲げている「1兆円体制(売上高1兆円)」への本気度が、ひしひしと伝わってきます。
株価は、上場後は初値天井で、その後は調整していましたが、2026年に入ってからかなり回復しており、上場来高値を更新しそうな勢いです。次回決算が想定以上に好調で、なおかつ消費税ゼロが現実味を帯びれば、一気に上抜けするかもしれません。
実際に施行されるまでには、財源の問題や事務手続きの混乱など、越えなければならないハードルが山ほどあります。「公約が出たから買う」という短期的なお祭り騒ぎには注意が必要ですが、政治的要因は投資のチャンスにもなります。しかもスーパーはもっとも身近なテーマなので、投資せずとも、どのような値動きをするかチェックするだけでもおもしろいと思います。
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