はじめに

早いもので、2026年も2か月が終了しました。日本市場は非常に強い動きが続いており、プライム市場の売買代金も1日8兆円を超える日が続き、活況を呈しています。

そうした中、「株式分割」を公表する企業が増加しました。株式分割とは、企業がすでに発行している1株を2株、5株など複数の株式に細分化し、発行済みの総株式数を増やすことです。

これには、1株あたりの株価が下がり、少ない資金で株を購入できるようになるメリットがあります。最低投資金額が小さくなるため、新NISAなどの年間投資枠を活用しやすくなるのです。


なぜ今、株式分割が増えているのか?

株式分割を行う企業が増加した背景には、2025年、東京証券取引所が、株式投資に必要な最低投資金額を10万円程度に引き下げるよう全上場企業に要請したことが挙げられます。日本株の最低投資金額が海外市場と比べて高いことなどが理由です。

そこで今回は、3月末に株式分割を行う注目の企業を5社ピックアップして紹介します。

分割銘柄の参考:トレーダーズ・ウェブ

富士紡(3104):AI・データセンター需要で業績拡大

富士紡(富士紡ホールディングス)は1896年に創業した長い歴史を持つ大手紡績企業で、独自の高い技術力に定評があります。同社は3月に1株につき3株の株式分割を行います。

同社株は、2025年末の終値より32%上昇しています。半導体シリコンウェハーを磨く「研磨材」が、AI・データセンター向け需要の拡大を背景に大幅な増収・増益を牽引しているためです。1月に公表した中期経営計画では、2035年度に売上高1000億円・営業利益200億円を目指すと説明しています。

フジクラ(5803):電線御三家、最低投資額が約45万円に

フジクラは、1885年創業の老舗電線メーカーで、住友電工・古河電工と並ぶ「電線御三家」の一角です。同社は3月に1株につき6株の株式分割を行います。これにより、最低投資額は現在の約268万円から約45万円へと下がり、個人投資家にとっても購入しやすくなります。

同社株は、2025年末終値より53%も上昇しています。業績拡大の主な要因は、生成AIの普及に伴うデータセンター向け光ファイバーケーブルの需要拡大です。また、高市首相が進める核融合政策においても、次世代エネルギーの鍵となる超電導技術を持っている点から注目を集めています。

川崎重工業(7012):総合エンジニアリング、業績は順調に推移

川崎重工業は、船舶・鉄道車両・航空機・モーターサイクル・ガスタービン・ガスエンジン・産業プラント・油圧機器・ロボットなど、多彩な事業を展開する総合エンジニアリング企業です。同社は3月に1株につき5株の株式分割を行います。同社株は、2025年末終値より75%上昇しています。

2025年度第3四半期(2024年4月〜12月期)決算では、事業利益は824億円(前年同期比+33億円)となり、通期予想1,450億円に対する進捗率は57%(前年度は55%)と順調に推移しています。好調な航空宇宙システムやES&Mが、米国関税政策の影響を大きく受けたPS&Eのマイナスをカバーしました。今後は、医療ロボット事業で欧州市場を開拓していく予定です。

投資管理もマネーフォワード MEで完結!配当・ポートフォリオを瞬時に見える化[by MoneyForward HOME]