はじめに

金融庁の最新調査によると、新NISAの累計買付額は早くも71兆円を突破し、政府目標を前倒しでクリアする急成長を見せています。「オルカン」や「S&P500」といった定番のインデックスファンドが依然として人気を集める中、投資家の新たな資金流入先として急速に存在感を高めているのが「半導体」をテーマにしたファンドです。

本記事では、新NISAの普及状況をデータでおさらいしつつ、純資産1兆円を突破したアクティブ型の「世界半導体株投資」、組入比率トップにキオクシアを据える「日経半導体株インデックス」、そして1日平均3.4兆円という市場の常識を覆す売買代金を記録したキオクシアの個別株動向まで、現在進行形で市場を牽引する半導体ブームの動向を解説します。


政府目標を前倒しでクリア! 爆発的に普及する新NISA

金融庁が7月3日に、NISA口座の利用状況に関する最新の調査結果を公表しました。それによると、NISA口座数は2025年12月末時点で2,821万口座に到達。政府が目標とする「2027年末までに3,400万口座」に対し、残すところあと600万口座にまで迫っています。

さらに注目すべきは買付額です。2025年12月末時点での累計買付額は71兆円に達し、「2027年12月末までに56兆円」という政府目標を前倒しで早々にクリアしました。資料を紐解くと、新NISAが開始した2024年1月を境に、買付額が急増していることがはっきりとわかります。

推移を振り返ると、2023年12月末の旧NISA口座数は2,125万口座、買付額は35兆円でした。それが新制度の開始に伴い、2024年12月末には2,559万口座・53兆円へと拡大し、2025年12月末には2,821万口座・71兆円へと順調に資産規模を拡大させています。

また、2026年2月に日本証券業協会が公表した「NISA口座の開設・利用状況 2025年12月末(速報版)」によると、全金融機関における2025年1~12月の新規買付額は、成長投資枠で約12.6兆円、つみたて投資枠で約6.2兆円に上ったことが明らかになっています。

純資産1兆円突破の半導体ファンド

新NISA(つみたて投資枠・成長投資枠)における最新の人気銘柄ランキングでは、依然として低コストのインデックスファンドが占めています。「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」や「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」が代表格です。

そうした中、インデックス以外で健闘しているファンドがあります。「野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)」です。

2009年8月に設定されたこのファンドは、世界各国の半導体関連企業の株式に集中投資し、中長期的な信託財産の成長を目指すアクティブ型の投資信託です。AIや自動運転などの技術革新に伴う半導体需要の急拡大を的確に捉え、世界を牽引する優良企業へグローバルに投資しています。同ファンドの純資産は2025年から爆発的に伸びており、2025年10月に5,000億円を突破して以降、2026年1月に6,000億円、2月に7,000億円、4月に8,000億円、5月に9,000億円、そして6月にはついに1兆円を突破しました。2026年に入ってから毎月1,000億円のペースで増加し続けていることになります。

2026年5月29日時点の月次レポートを見ると、組入銘柄数は26銘柄に絞り込まれています。組入れ上位のトップはエヌビディアで28.9%、2位がブロードコム(17.6%)、3位がTSMC(13.8%)、4位がASML(6.9%)、5位がマイクロンテクノロジー(5.7%)となっています。同ファンドは新NISA制度における「成長投資枠」の対象銘柄となっているため、長期的な非課税メリットを活かしながらポートフォリオに組み込むことも可能です。野村證券をはじめ、SBI証券、楽天証券、マネックス証券、松井証券などの主要ネット証券や、全国の銀行・証券会社で最低100円から購入可能です。

投資管理もマネーフォワード MEで完結!配当・ポートフォリオを瞬時に見える化[by MoneyForward HOME]