はじめに
指数算出会社のS&Pダウ・ジョーンズ・インデックスは2026年9月4日、四半期ごとの銘柄入れ替えを公表しました。
今回の見直しでは、ブルーム・エナジー、イルミナ、エバーピュアの3社がS&P500種株価指数に採用され、モルソン・クアーズ・ビバレッジ、トレード・デスク、ビルダーズ・ファーストソースの3社が除外されることとなりました。
今回は、新しく採用された企業と除外された企業の背景について解説します。
S&P500指数の構成銘柄の入れ替えは、年4回(3月・6月・9月・12月)の四半期ごとに検討・実施されます。
定期的な見直しのほか、企業の買収や破綻などが発生した場合には、必要に応じて臨時の入れ替えが行われることもあります。時価総額、流動性、四半期連続の黒字などの採用基準を満たしているかを総合的に判断して決定されます。
AI電力需要とゲノム解析。新たに採用された成長3社
今回、新たに採用されたのは以下の3社です。
ブルーム・エナジー(BE)
クリーンで安定的な電力を世界中の人々に届けることを目的に、2001年に設立されました。天然ガスやバイオガス、水素などを燃料として高効率に発電する「ブルーム・エナジー・サーバー」や、水素製造用の電解槽を提供しています。同社が注目される理由は、AIデータセンターの急拡大に伴う深刻な電力不足と送電網の接続遅延を、最短2カ月というスピードで解決できるためです。
2026年第2四半期に初の四半期売上高10億ドルを達成し、純利益も黒字化しました。受注残高は200億ドル(約3.2兆円)規模に達し、その大半が数年にわたる安定した保守サービス契約となっています。
イルミナ(ILMN)
DNAシーケンシング(遺伝子配列の解析)やマイクロアレイ技術を専門とする、アメリカ・カリフォルニア州発の遺伝子解析企業です。次世代シーケンサー(NGS)分野において世界トップクラスのシェアを誇り、ゲノム解析データの大部分を同社の技術が支えています。基礎研究だけでなく、がん領域、生殖医療、創薬支援、農業、分子診断など、多様な分野で活用されています。
2026年第1四半期は前年同期比4.8%増、第2四半期売上高は11.31億ドルを記録し、予想を上振れて推移しています。
エバーピュア(P)
2009年創業、米国カリフォルニア州マウンテンビューに本社を置き、エンタープライズ・ストレージのハードウェア、ソフトウェア、およびソリューションを提供しています。同社が提供する次世代型プライマリ・ストレージ製品は、全ストレージにフラッシュメモリを採用しています。キオクシアホールディングスと提携しており、最先端のNANDフラッシュメモリを安定調達・共同開発できる強みを持ちます。
2026年第2四半期の売上高は前年同期比38%増の11億8,600万ドル、営業利益は77%増の2億3,000万ドルと予想を超える好決算となりました。